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  • 6月 石川・富山エリア社内研修会のご報告

    6月 石川・富山エリア社内研修会のご報告

    今回は前回に引き続きメディカルハーブ総論ということで、本郷店の上山薬剤師から説明がありました。

    私の勤務する大徳店はまだハーブを扱っておらず、全くといっていいほど知識がありません。今回はメディカルハーブの様々な機能についてのお話でした。フラボノイドやビタミンCなどの抗酸化作用は有名ですが、その他にも植物自らを守るために作られた物質による抗菌・抗ウイルス作用、栄養素の補給などメディカルハーブには多様な機能があります。栄養素としてサプリメントで摂取するよりも、ハーブまるごと摂取するほうが効率よく吸収されるのでお薦めなのだとか。

    エルダーフラワー・コーディアルというハーブドリンクの試飲もさせてもらいましたが、ほどよく酸味があって飲みやすく、とても美味しかったです♪それで尚且つ体にいいのですから嬉しいですよね。

    ハーブについてもっと詳しく勉強し、患者様にも薦められるようになりたいと思います。

    後半は『褥瘡ケアを知ろう! 予防と治療 』をテーマに上飯野店の加藤薬局長の発表がありました。私も10年以上薬剤師をしていますが、実際に褥瘡を見たことはほとんどありません。薬の調剤やドレッシング剤などの手配はしたことはあっても、どんなケアがされているのか、またどんな予防法があるのかなど知らないことばかりです。まず驚いたのは、条件が整ってしまうと本当に短時間で褥瘡が出来てしまうということ。いかに正しい知識をもって予防するか、初期の状態で気付けるかというのが重要であることを学びました。在宅でのケアの中心は知識の少ない家族であることも多いため、薬剤師も正しい知識を持ってアドバイス出来る存在にならなくてはいけないと思います。予防のためにはまずはこまめな体位変換や除圧などの体圧分散ケア、皮膚状態の改善(保湿と清潔)、そして栄養管理がとても大切になるそうです。

    今後在宅患者が増え、私たち薬局薬剤師も褥瘡ケアに携わることも増えてくるでしょう。主に処置にかかわる介護スタッフや家族への薬剤の使い方の指導についてはもちろんですが、服薬している薬が予防や治療の妨げになってはいないかなど薬剤師だからこそできるアセスメントもあるのだということを学びました。

    大徳店 林崎 壽枝子

  • 5月 石川・富山エリア社内研修会のご報告

    5月 石川・富山エリア社内研修会のご報告

    5月の第2エリア定例社内研修会は【メディカルハーブ入門】と【薬学管理における服薬指導検討会(ハイリスク )】について行われました。

    まずはじめに、当薬局で積極的に取り組んでいるメディカルハーブについての研修でした。

    現在一部店舗での取り扱いとなっている為、該当店舗以外のスタッフはなかなか触れる機会が少なく、スタッフの知識共有の為に社内研修会で定期的に学習できることになりました。

    今回は第1回として、上山薬剤師より今後の研修スケジュールやメディカルハーブとはいったいどんなものなのかなど、試飲を交えて発表がありました。

    ハーブとは、「香りがある植物で、生活に役立つもの」の総称だそうで、その意味を初めて知りました。

    日本でも古くから用いられているものもあり、なかでも、キャベツやネギがハーブだというのは驚きでした!

    今後のハーブティーやエッセンシャルオイルなどの研修が待ち遠しいです!

    次に服薬指導検討会ですが、グループディスカッションでについての検討と発表を行いました。1時間という短い時間での検討ですが、3つのグループに分かれ次のことを検討しました。

        店舗や個人で行っているハイリスク薬での業務や工夫

    ハイリスク薬の薬学管理業務での問題点・不安点

    問題点・不安点の解決方法を考案

    『やはりハイリスク薬だからしっかりと説明して副作用を確認しています。  』という情報提供の充実や副作用の未然防止などを実施しているという意見が多く上がりました。

    次に問題点や不安点を話し合うと、さきほど工夫として挙げられていたことを『毎回同じ処方の患者様にはできない』や『返ってきた答えに対してうまく評価・対処できない』などバリエーションの貧弱さが露呈しました。

    そこで、みんなが同じような問題点や不安点を抱えていることを共有し、解決策を練りました。

    当然、個人の知識向上のため自己研鑚を続けることは言うまでもありませんが、個人の経験や知識による差を少なく、患者様すべてに偏りなく投薬・管理ができるよう、各店の主な薬剤についてチェックリストを作ろう、という結論を出したグループが多かったです。

    また、患者様から聞き取りした検査値や体調変化について、薬の効果や副作用などをアセスメントする能力を今後薬剤師として高めていく必要性も認識しました。

    ハイリスク薬を服用している患者様だけではなく、すべての患者様が、積極的に治療に取り組めるような服薬指導を勉強していきたいと思います。

    本郷はなの木薬局 松本

  • 社内研修会のご報告 医療事務社内研修会を行いました!!

    社内研修会のご報告 医療事務社内研修会を行いました!!

    平成24年2月25日(土)、第二エリアの第一回 医療事務社内研修会が

    もりの里店にて行われました。

    今まで研修会といえば薬剤師さんと合同のものばかりで、

    医療事務だけの研修会は今回が初めてということで、

    とても楽しみに参加させていただきました。

     

    医療事務としてのスキルアップが目的という今回の研修では、

    実際に調剤報酬請求事務専門士検定試験の過去問題を抜粋し、

    試験形式で行うというものでした。

    去年末にこの研修会の事前準備として調剤報酬テキストが

    医療事務全員に配布されています。

     

    試験前に染川主任より薬剤料の計算方法、

    奥田部長より時間外休日加算の算定について説明があり、

    それぞれの例題をみんなで解答判定しました。

     

     

     

    試験開始!一斉に電卓のたたく音やテキストをバサバサめくる音が響きます。

     

    ・・・皆真剣です!

     

    問題の内訳は

    基本問題17問・・・問題の正誤

    実技問題 1問・・・レセプトの穴埋め問題

     

    私は普段レセプトの請求業務は行っているものの、

    レセプトの点数を手書きで書くのも初めてでした。

    そのレセプトの穴埋めも全ての穴を埋めないと、

    最後の請求点数の穴が埋まらず・・・。

    問題数は見た目少なく感じましたが、

    思ったより時間がとられ指定された時間50分間で足りず5分間延長。

    終了後、解答が配布されました。

    私の自己採点の結果は・・・問題文に惑わされ、

    算定しなくてよいものまで算定し、

    自信のあったところも間違えていました(–;)

    周りからも自分の結果に対し、

    「あーもう恥ずかしい・・・」との声が聞こえてきました笑。

     

    4月には調剤報酬の改定と変化していく環境についていく為には、

    私たちの道標にもありますが、

    成長と学びの姿勢を持って自分自身もっと勉強が必要だなと

    改めて今回の研修で感じました。

    また医療事務が一堂に集まることもなかったので、

    医療事務間でのコミュニケーションをとる良い機会と

    なっていったらいいなと思います。

     

    今回は、富山の本郷店に新しく入られた医療事務メンバーの

    紹介もありました。

    まぶしい19歳でした笑。

    これからまた新しいメンバーが増えていくこともとても楽しみです。

     

    大徳はなの木薬局

    小竹 久美

     

  • 金沢城下町ハーフマラソン2011に参加しました!

    金沢城下町ハーフマラソン2011に参加しました!

    9月11日、金沢城下町ハーフマラソン2011に参加してきました。

    11回目を迎えたこの大会にはハーフマラソンをはじめ、10キロ、3・3キロの3コースに32都道府県から過去最多の3197人が出場していたそうです。

    朝8時のスタートとされていましたが、当日は晴天に恵まれ、気温もグングン上昇し、スタート時には30℃と汗だく状態でした(-_-;)


    元々この大会には【 12km80分  17.6km120分】での競技打ち切り地点(関門)があり、練習でも12kmを6分/km(もちろん平地)ペースで関門突破を目標に頑張ってきましたが、ひたすら登りという事実に関門突破できるかかなり不安に・・・。

    とにかく今回の目標は、5月のフルマラソンが走り切れなかったので、何とか関門に引っかからず最後まで走り切ること!脱水などで人に迷惑をかけないこと!この2点をたてました。

    スタート序盤は、金沢の街中を通行止めにして走る爽快感で、6分/km弱ペースを保っていましたが、登りが始まり徐々に遅れ、10キロ地点で60分と貯金を使い果たすことに。

    折り返しの関門では76分と何とか突破し、やっと下りだ !!と思ったら登りの疲れと暑さと脱水でさらなるペースダウン・・・。

    7分/kmほどで第2関門もなんとか突破し、最後の5キロは関門を突破したことの安心感と疲労感からさらにペースダウン・・・・・・。

    よたよたで何とかゴールに駆け込みました。ゴール後、救急車で搬送される方がいるような過酷なレースでした。

    途中給水所では学生さんが「がんばってください」と水を配ってくれ、沿道では暑い中近所の方が「がんばれがんばれもう少し!」、子供たちが「がんばれ !」と声をかけてくれました。

    しんどくて歩きそうに何回もなりましたが、声援を聞き「ありがとう」と言うとさらに手を振ってくれたりする…このふれあいで元気が出てきて最後まで走ることが出来ました。

    本当にうれしい声援でした。このもらった元気を、患者様やスタッフに還元できたらいいなぁ・・・。

    最後に暑い中、給水所や沿道で交通整備をして下さったボランティアの方々、声援を下さった近所の方々、大会に関わった方々、本当にありがとうございました。


    本郷はなの木薬局

    松本 裕樹

  • 研修会 「喘息死ゼロ作戦『吸入療法の標準化 実演を交えて』」 に参加してきました。

    研修会 「喘息死ゼロ作戦『吸入療法の標準化 実演を交えて』」 に参加してきました。

    9月7日に富山市薬剤師会主催の講演会に参加してきました。

    講演会の演題は「 喘息死ゼロ作戦 『吸入療法の標準化 実演を交えて』」でした。

    富山市民病院の石浦嘉久先生に御講演頂きました。

    日本において喘息死で1年間に亡くなられる患者さまは約2300人。吸入薬の使用量の増加とともに、喘息で亡くなられる患者さまは半減してきているとのことです。

    一方で喘息に罹患している患者さまは倍以上に増加しているので、現在の治療法の効果で死亡率は1/4以下まで抑えられている計算になります。

    今後、喘息死ゼロを目指すためには、多くの患者さまに適正な使用方法を浸透させる必要があるとのことでした。そのために、私たち薬剤師の協力が不可欠とおっしゃっていました。

    患者さまのお役に立てることがわかると、一層やる気が出てきます。

    以前の治療方針では気管支拡張薬を使用して、発作を鎮める治療法が中心で、一時的に発作を鎮められても、再発を繰り返す患者さまが多かったそうです。

    現在は、発作を鎮めるだけでなく、吸入薬を用いて炎症を抑えることで、健康な時と変わらない生活を送れるまで改善させる治療方針だそうです。

    吸入薬はドライパウダー式吸入器と、定量噴霧式吸入器があります。大きな違いは薬剤の粒子径で、径の大きさにより肺の到達の深さが異なります。勢いよく吸い込んでも奥まで到達するわけではないというので驚きです。

    喘息の原因物質も同様に粒子径で、到達する深さが決まるため、原因物質によって薬剤を使い分けるのだそうです。

    吸入薬には多くの種類がありますが、重要な使い分けがあることを教えて頂きました。

    以下に、実演とともにご指導いただいた吸入の方法の要点をまとめたいと思います。

    オルベスコ®、キュバール®などは細かい粒子径で肺胞まで到達させることが目的の薬剤です。ゆっくりと吸うことで末梢まで行きやすくなります。噴霧の際、口を直接つけると喉にたくさん薬剤がついてしまうので、3 4cm離して吸入します。吸入はゆっくり5秒かけて、10秒間息を止めて薬剤を肺に沈着させます。

    アドエア®、フルタイド®はカビの粒子、黄砂などと同じ粒子径だそうで、主に気管支に作用するようです。吸入は早く深く吸い込みます。そして10秒間息を止めて薬剤を肺に沈着させます。

    パルミコート®、アズマネックス®は粒子径の細かいドライパウダー式です。肺の奥まで到達させるため、ゆっくり吸入します。容器の周りに空いている空気口を塞がないように持ちます。ゆっくり吸って、10秒間息を止めて薬剤を肺に沈着させます。

    吸う勢いと息止めの10秒間は特に重要です。

    アレルギー性鼻炎のある方は、鼻から息を出すと少し楽になるようです。

    喘息の治療で重要なのは、正しい用法で使用し続けていくことだそうです。そのために、初回だけでなく、2回目以降も継続的な指導を行ってくださいとのことでした。

    本郷店では今回講演いただいた石浦先生の患者さまのお薬を数名お渡しさせて頂いております。石浦先生の処方の意図を理解するいいチャンスと思い参加しました。本当に詳しくご説明頂きありがとうございます。

    今後は、石浦先生はじめ、呼吸器の専門医の先生方とのより一層連携が取れた服薬指導で、患者さまの健康に貢献できるかと思います。

    今後も患者さまの健康増進のため、日々自己研鑚を続けて行きたいと思います。

    本郷はなの木薬局

    福島 靖也

  • Y.MATSUMOTO (本郷店 管理薬剤師)

    本郷店 管理薬剤師   松本裕樹

      入社年度  : 2009年
      所属店舗  : 本郷店
      役職     : 管理薬剤師 薬局長
      出身大学  : 富山医科薬科大学(現富山大学)


    Q1 はなの木薬局に入社した理由は?

    まず、薬局の外観や内装のおしゃれなところが気になり、次に、実際働いて
    いる大学の同級生や先輩の実際の声を聞くことでさらに惹かれ、最後に、
    社員の仕事に対するモチベーションの高さを感じて入社したいと思いました。

    Q2 職場の雰囲気は?
    患者様へのサービス向上のために、みんなが積極的に自分のすべき仕事を
    考えて行っています。このような前向きなスタッフが多いので、明るい雰囲気で
    楽しく業務に取り組むことができています。コミュニケーションを大事にしているところも、雰囲気づくりに大きく影響しているかもしれません。

    Q3 現在の仕事内容は?
    通常の窓口での外来調剤業務に加えて、在宅療養支援に積極的にとりくんで
    いるため、訪問医 訪問看護師 ケアマネージャーなど多職種との連携を
    取っています。
    学校薬剤師として生徒、児童の健康を守るため、学校の環境衛生について
    検査なども行っています。

    Q4 仕事で心がけていることは?
    『とにかく早く薬が欲しい しっかり説明して欲しい じっくり相談したい … 』
    などなど患者さまのニーズは様々ですが、そのニーズに合わせたサービス
    提供ができるように、待合室での患者様の様子などをしっかり見ながら、業務を
    行うように心がけています。

    Q5 これからの目標は?
    従来の薬局内での外来調剤業務だけではなく、在宅療養支援や学校薬剤師
    などを積極的に行い、今まで以上に地域に活躍の場を広げていけるような
    薬剤師になりたいです。
    自分の薬局で混注などの無菌調剤ができるようになったらいいなぁ…。

    Q6 薬学生のみなさんへ一言
    これから、間もなく迎える超高齢社会では、医療の在宅へのシフトは
    ますます進んでくると思います。ぜひ、はなの木薬局で一緒に在宅療養支援を
    行いましょう。
    そして薬局から地域へ飛び出す薬剤師に一緒になりましょう!

  • 本郷はなの木薬局の初めての実務実習生

    本郷はなの木薬局の初めての実務実習生

    本郷店での初めての実習生Sさんの受け入れが終わりました。

    薬学部6年制の薬局実習は11週間。さらに病院実習も11週間するようです。

    私たちの頃は2週間ずつだったので、大幅に伸びました。

    長期になるので、とても大変だったと思います。

    受け入れが初めてということもあり、どんな学生が来るのか心配でしたが、自分から学ぼうとする姿勢がある素晴らしい学生でした。

    教えた事への復習を欠かさず、自分のものにしてくるので、どんどん教えたいという気持ちになりました。

    服薬指導の実習でも、患者様と笑い声を交えて会話ができるので、患者さまもリラックスしていらっしゃったと感じています。

    本郷店では在宅療養支援に力を入れています。

    Sさんには、実習中に出来るだけたくさんの事を学んでほしいと、在宅療養の現場にご一緒して頂きました。

    患者さまも快く受け入れて下さり、普段以上に会話がはずみました。

    7/24、富山大学薬学部では、薬局実習報告会がありました。

    Sさんは在宅療養を基に発表されました。

    発表中は緊張しているように見えましたが、しっかりと分かりやすい話し方で発表をされていました。

    褥瘡の起こった部位を実際に見て、指導を行っていくこと。

    残薬を実際に見ることが出来るため、確認を行いやすいこと。

    普段の生活の場で指導を行うため、患者さまの生活環境や、性格までわかること。

    実習中、在宅での患者さまとの触れ合いが、1番の印象に残ったとのことでした。

    将来の薬剤師像は

    「薬剤師が薬局から飛び出し、地域社会に密接に関わることが重要。

    地域社会への貢献と患者さまのQOLの向上のお手伝いをしていきたい」とのことでした。

    学生の間にここまで具体的に描けるとは、素晴らしいですね。

    大変な事もあったと思いますが、薬局内でも多くの患者さまと接し、充実した時間が過ごせたのではないでしょうか?

    在宅療養支援を実施している薬局は、まだまだ少ないのが現状です。

    これからも一緒に学んでいきたいですね。

    実習お疲れ様でした。

    ご協力いただきました患者さま、誠にありがとうございました。

    本郷はなの木薬局
    福島 靖也

  • 第1期 実務実習生のみなさんへ

    第1期 実務実習生のみなさんへ

    今回、当社では『 もりの里はなの木薬局 』にて北陸大学の学生2名、『 田上はなの木薬局 』にて北陸大学の学生1名、『 本郷はなの木薬局 』にて富山大学の学生1名の計4名、薬学実習生を受け入れました。

     (本部集合研修風景)

    今回も実習生の皆さんから、我々はいろいろなことを学ばせていただきました。

        『 共に学び、共に育つ 』

    教えることばかりではなく、共に学び成長する大切さを強く感じました。

    実習生の皆さん、11週間本当にお疲れ様でした。

    しかし・・・今日でお別れではありませんよ。

    これからも、お互い共に学び、共に成長していきましょうね!!

    業務推進部部長
    奥田 武詩

  • 在宅緩和ケア県民フォーラムに参加して

    在宅緩和ケア県民フォーラムに参加して

    7月24日(日)、富山県富山市のボルファートとやまで開催されたフォーラムに参加してきました。【がんの最後は大切な人と共に 住み慣れた家で看取る文化の再生を 】というテーマのもと、千葉よりいらっしゃった さくさべ坂通り診療所院長 大岩孝司先生の講演をはじめ、県内の在宅緩和ケアに積極的に取り組む医師・看護師による取り組み紹介が行われました。

    がん患者の在宅緩和ケアを専門的に行っていらっしゃる大岩先生からは『誤解だらけのがんの痛み』という演題の講演がありました。がんについて、特に終末期といわれるがんの状態での誤解がはなはだしい。「がんは最後に痛くなり、その苦しみで七転八倒する」「最後は意識がなくなる」「モルヒネを使うと、幻覚が出てわけがわからなくなる」…など。これらの誤解は、患者様やそのご家族だけではなく、医療従事者にも多くみられるそうです。私自身も緩和ケア=麻薬、疼痛コントロールというイメージしかありませんでしたが、先生のお話を聞き、全人的苦痛という考え方を学びました。患者様の話をしっかり聞き、何を不安に思っているかを把握し、痛みの閾値を上げることができるようなサポートが出来るようになっていきたいと思いました

    次に県内での取り組み紹介として5名の方が報告されました。

    まずお母様をご自宅で看取られた、ご遺族の方のお話がありました。自宅での療養期間は長くはなかったそうですが、幸せな時間だったとお話されていました。スライドの中のご本人を囲んでの写真は、ご本人そしてご家族の笑顔がとても印象的でした。

    次に富山赤十字病院 緩和ケア認定看護師の村上さんより、急性期病院の緩和ケアチームの看護師として活動する中で、患者様より「家で過ごしたい」という気持ちをたくさん聴いてこられた、その経験を踏まえて、心地よい時間を過ごしてもらえるように、医師や訪問看護師などと連携を図りながら、療養場所の選択についてお手伝いし、生活の質を高めるようにケアをしているという報告がありました。

    3人目は富山県済生会高岡病院緩和ケア委員長 医師の村上先生より、済生会高岡病院での実際の取り組みについて報告がありました。在宅療養を行う上で、病院側は地域へ丸投げではなく、安心と信頼をいかに継続するかを真剣に考えて、無理なく取り組める内容を検討するということが重要だそうです。村上先生の緩和ケアチームは、訪問診療を行っており、開業医が行うことができない在宅での医療を提供し、開業医の先生との連携をうまくとっているそうです。患者様としても、在宅に移ることで病院から追い出されたと感じる方が中にはいらっしゃるそうですが、いつでも病院も患者様を診ていますよという安心感を与えることがそのような不安を解消できるのではないかと報告されていました。

    4人目は高岡市医師会訪問看護ステーション 看護師の野田さんより在宅での症例の報告がありました。訪問看護師の看護内容の説明や患者様の希望に寄り添いたいという気持ちには、私たち薬剤師が見習うべきところをたくさん感じました。

    最後に新川地域在宅医療療養連携協議会 医師の川瀬先生より、開業医の立場から新川地域における在宅緩和ケアへの取り組みについて報告がありました。「患者さんが退院してご自宅へ帰った時に、普段から顔見知りのかかりつけ医が訪問診療を行う」というような考えを持った開業医が集まって、連携病院の協力と多職種の参加・協力により在宅に取り組んでいる様子を発表されました。多職種との連携で私がとても興味を持ったのは、あんしん在宅ネットにいかわの情報共有ツールを用いた、情報のやり取りです。訪問後の報告を全職種が見ることができ、さらには問題点を提起すると多職種で検討することができるそうです。

    先生のまとめのお話の中で、「最後を自宅で迎えることができなかったとしても、それまでの自宅での生活・療養にご家族が関わり、それをサポートすることには大きな価値がある」とありました。今回のような在宅で看取るというテーマは、病院で看取ることになったときの患者様やその家族が敗北感のような感情を感じてしまう可能性がありますが、そうではないんだということを優しくお話されていたのが印象的でした。

    その後フロアとの意見交換がありました。実際にお子さんをがんで亡くされたお母さん、今現在ご家族ががんとなり、余命宣告をされたご家族より助言者や報告者に質問がありました。その後も活発な意見交換があり、最後に薬剤師としてフロアより発言を求められました。

    薬剤師が在宅緩和ケアを含む在宅医療の現場で、どのようなことができるのか、また今後の取り組みについて以下のような話をしました。

    『薬剤師は処方されたすべてのお薬、麻薬も含めて管理を行い、疼痛コントロールがうまくできているか、副作用は出ていないか、定時薬やレスキュー薬の飲み方使い方が間違っていないかなどしっかりと確認します。現状、現場では訪問看護師やヘルパーが、貴重なサービスの時間を削って、お薬の管理を行っているケースが多いと聞いていますが、そこで、薬のことを薬剤師に任せていただくことで、本来行うべき業務を優先することが可能となり、より患者様のニーズに合ったサービスを提供できるのではないでしょうか。このように麻薬管理を含めて薬剤管理を薬剤師が行うことで他の職種の方々の負担軽減に努めていきたい。』『次に、今後の取り組み、課題としては、医師、看護師をはじめ他職種の方々との連携をより一層、密にとりあっていくこと。連携を取り、患者様の情報を共有することで、私たち薬剤師も在宅医療のチームに参加し、患者様そしてご家族の方々のQOL向上に励んでいきたい。手探りではありますが、在宅医療チームの一員として薬剤師に何ができるのかを、しっかりと考え、行動していきたい。』

    与えられた3分間の中で、薬剤師として在宅緩和ケアの現場で何ができるかということを精いっぱいアピールしてきました。打合せも含め今回の報告者の方々といろいろお話させていただきました。薬剤師としての力のなさを痛感し、今後より一層の努力しなければいけないということを強く思いました。

    本郷はなの木薬局
    松本 裕樹

  • 石川・富山エリア研修会のご報告 『 症例報告会 』

    石川・富山エリア研修会のご報告 『 症例報告会 』

    こんにちは!

    今回は、去年に引き続き2回目の症例報告会です!

    前回、自分は発表する立場だったのでドキドキでしたが、今回は聞く側です。

    これは心に余裕があるってもんですよ^^

    まずは、6月に開局したばかりの『 上飯野はなの木薬局 』 から

    「配合錠の併用によりARBの重複、それによる1日最大投与量の超過」

    実は自分、未だに2種の配合錠の重複処方は見たことがなかったりします。

    お次は、『 田上はなの木薬局

    「薬剤の継続服用による不信感や不安の解消、皮膚科領域におけるビオチン散、レベニンS散処方の目的」

    同じような処方の患者様がいるので、これで対応の幅が増えますね。

    続いて、『 もりの里はなの木薬局

    「潰瘍性大腸炎について」

    身近な体験も交えた発表で、色々と見習わなければならない所が沢山ありました!

    続いて、『 本郷はなの木薬局

    「在宅での確認事項」

    今後増えていくであろう在宅療養支援、その手順の勉強をする良い機会でした。

    処方薬の配達で患者様に直接会って話しをする事はよくあるのですが、それに近い物を感じました。想像していた物より難しい事ではないのかもしれませんね!

    最後に、我らが 『 大徳はなの木薬局 』!

    「トレーシングレポート(施設間情報連絡書)」

    処方薬による副作用を、トレーシングレポートを活用して解決した症例です。

    その後、何グループかに分かれてトレーシングレポートに関する症例についてのディスカッションを行いました。

    ディスカッションのまとめを発表するのですが、ココでまさかの発表者に選ばれてしまいました。

    最後まで油断できないところが恐しい・・・。

    各店舗で傾向の違う報告会でした。お互いに情報が共有できて、とても有意義な時間だったと思います。

    でもやっぱり、発表は緊張するから苦手だなぁ(笑)

    大徳はなの木薬局
    米島 聡