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  • 【営業本部】第49回北陸信越薬剤師学術大会@富山

    【営業本部】第49回北陸信越薬剤師学術大会@富山

    「第49回北陸信越薬剤師学術大会」に参加致しました。

    本年の北信越学術大会は地元の一つでもある富山県で開催されました。

    例年通り各薬局・医療機関・企業などからバイタリティを感じる研究や取り組み発表がありました。

    私が聞いた発表の中では「かかりつけ」「地域」「連携」という言葉がよく耳にしたと感じます。

    単に報酬改定からの派生ではなく、我々はどの役割を担えば『治し支える』医療と介護全体の中で

    必要とされるかを解いているよう思えました。

    当社からは1つの口頭発表と2つのポスター発表がありましたので紹介致します。

     

    ①口頭発表「はなの木薬局における残薬の状況」

    大后 靖也(上飯野はなの木薬局)

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    残薬がおきる傾向を年齢・性別・負担金状況・疾患・先発後発医薬品・薬の種類剤数・服用回数等で

    傾向を調査し、残薬がおきやすい患者像を見ることで服薬指導を効果的に実施する事や

    医師への処方提案の根拠に活かそうと考察したもの。

    患者さまとは限られた短い時間でしか面接できませんから、的を絞り効果的に指導できるような工夫をする事で期待される薬物量治療のサポートが行えるでしょう。

    薬は交付されて以降が本番なので、当取り組みである残薬対策を通じて

    患者さまの効果的な薬物治療への貢献ができるでしょう!

     

    ②ポスター発表「介護施設におけるはなの木薬局の取り組み」

    萩原 淳一(本郷はなの木薬局)

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    高齢者施設では介護の質を向上維持する事と療養のサポートが必須となるが

    介護施設従事者が服薬支援をする事が本来行うべき業務に専念できない理由となりがち。

    患者さまの個別対応と従事者との連携をアプローチの大枠とし、施設での服薬支援を薬剤師が対応した結果

    誤薬の頻度が減り、服薬困難の改善、効果的な情報共有に至れた内容を報告しております。

    各々の役割を全うすることで入居者様が健やかに暮らせ、係る従事者がやりがいを感じられる環境が

    作れることに貢献できていれば良いですね!

     

    ③ポスター発表「後発医薬品使用促進におけるはなの木薬局の取り組み」

    小山 葵(本郷はなの木薬局)

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    後発医薬品については、経済財政運営と改革の基本方針2015では

    平成30年度から平成32年度末までで80%以上の数量シェアを目指すとされています。

    保険薬局個々が実績結果を出すひつようが求められている中、所属薬局で実施した取り組みを紹介。

    在庫・案内手法・医師との協働をポイントに取り組み、80%を超える結果に。

    後発医薬品については色々な情報が錯交する世の中で、薬剤師は正しい情報と安全な薬剤を

    患者さまに届ける必要があります。

    後発医薬品促進とその質の向上に係れるようこれからも務めていきましょう!

     

    当社では、学術大会等取り組みや研究の発表を通じて得られる知識や気付きを重要視しており

    発表や参加についてはサポートさせて頂いております。

    発表者に限らず、日々業務を通じて様々なことに考究している姿勢は皆、素晴らしいですね!

     

    今回発表・参加された方、お疲れ様でした!!

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    営業本部 卯尾

  • 第1エリア薬剤師社内研修会の報告

    第1エリア薬剤師社内研修会の報告

    昨年12月3日に長野県薬剤師会にて行われた、後発品使用促進のための研修会に出席した際の報告を元に、後発品についての基礎知識について勉強しました。

    はなの木薬局の2月度研修会では、明治薬科大学名誉教授の緒方宏泰先生の
    「ジェネリック医薬品を理解するための基礎知識」として講演され、その内容について伝達報告しました。

    先発医薬品と後発医薬品とは何か

    いわゆる、他社が製造販売する後発医薬品の他に、先発医薬品に対し、処方変更、剤形追加、規格違い品も後発医薬品と同じである。臨床開発中も先発医薬品であっても処方変更、剤形追加、含量変更は行う場合がある。

    先発医薬品と後発医薬品を同じ土俵に上げて論ずるべきでない。

    先発医薬品は、開発に多額の費用がかかり、発売時は臨床データの不十分である。そのため、開発費用の回収、新たな情報収集のため、患者さんには高い薬価をお願いしている状況である。(先発メーカーの占有の期間、これを第1ステージと呼ぶ)。     その後、再審査期間が終了し物質特許が切れると、物質・臨床の情報は、社会に公表され、社会全体での共有・利用がなされる(社会的財産化、第2ステージと呼ぶ。ジェネリック医薬品の登場)。先発医薬品から、物質、臨床の情報を引き継ぐ条件として、医薬品の有効性・安全性に影響を与える「製剤特性」が同等であることが必要である。この引き継ぐ条件を具備していることが実証されていれば財産(情報)は引き継げる。

    後発医薬品を考える視点

    特許が切れ、社会的財産となった物質と臨床情報を患者のために有効活用する。先発医薬品と臨床上の有効性、安全性が同等であるという条件で後発医薬品を登場させる。 つまり後発医薬品は、原薬と臨床上の有効性、安全性の情報は社会的財産を有効に利用できるので、有効性、安全性に関わる製剤特性が同等であることを審査すればよい。

    安価な開発費で済む → 廉価な薬価 : 後発品の大きな特徴

    この社会的財産である医薬品を、臨床上同等として扱える条件を整えて、できるだけ安く患者の元に届ける。これが後発品の開発の大きな目的である。第2ステージの医薬品の考え方は第1ステージ(先発医薬品)とは根本的に異なることを念頭に置かなければならない。医薬品関連情報を後発品メーカーのMRに求めるとコストが高くなる。情報の収集・評価は薬剤師の役目である。後発品メーカーは徹底してコストを下げ、薬価の安い医薬品を提供することが役目。(海外のジェネリックメーカーには、MRがいないところもあるとの話であった)

    わが国の薬剤師は、ジェネリック医薬品について医師や患者に客観的な情報を提供できない。薬剤師としての仕事のあり方を考え直す時期にきているのではないか。

    先発品と異なる、未知の不純物の存在があるため不安

    規格、基準の設定の考え方(不純物の量):臨床上は許容でき、安全性は担保できる範囲内で設定している。臨床上の安全性を余裕を持って確保できればよい。すべての未知物質に関し、構造を決定し、安全性を評価することが必要であろうか?意味もなく、時間と費用をかけることは避けよう。純度試験の規格の範囲内であれば臨床上問題ない。これは先発品も同じ考え方である。公定規格をクリアーしているにもかかわらず、微量に含まれる不純物の違いにより優劣をつけるのはまったく意味のないことである。

    後発品に変更した後、体調変化が生じた。これは後発品によるものか?

    両者の間に起こる差
    = 製剤差 + 病態の変動(進行)によるもの + 季節、食事等の影響 + Placebo + 未知の要因

    このなかで、プラセボ効果は予想外に大きいことが、研究結果で報告されている。

    先発品と添加物が異なる

    先発医薬品も医薬品を変更、処方(添加物)の変更をしている。安定性の向上(有効期限の延長)、剤形変更・追加など。この際、後発品と同様の試験によって、臨床上の同等性を証明している。(先発品と同じ添加物です、という宣伝文句に意味はない)

    添加物変更により体調変化が起こる可能性がある → 先発品の処方変更のときも考えていたであろうか?

    添加物の種類:公定規格により安全性は担保され、使用経験があり、医薬品の作用に直接影響を与えないと既に確認されたものが使用されている。薬物血中濃度が重なることによって、添加物の影響を含め、有効性・安全性が同等であることは保証される。特異的なアレルギーなどで低頻度発現の副作用の可能性は考えられるが、これは医薬品として許容されており、先発医薬品を含めた注意点である。

    ジェネリック医薬品と先発医薬品とが同等なところと異なるところ

    同等であるところ:主薬、その不純物が濃度依存的に発現させる「医薬品」としての臨床上の効果、副作用

    異なるところ:「医薬品」としての許容範囲の中で、主薬、その不純物、添加物が濃度非依存的に低頻度に発現させる副作用

    患者のプラセボ効果による効果・作用の差異が生じる可能性がある。

    主薬の臨床上の有効性・安全性に関わらない製剤特性

    これらを十分理解した上で、後発品使用をすすめてゆくべきである。

    後発品のなかでは、主薬の臨床上の有効性・安全性に関わらない製剤特性を
    持っているものもある。

    患者さんが飲みやすい、取りやすい製剤(色、形、味、崩壊性、口触り、
    分散性 等)

    調剤しやすい製剤(調剤機器との相性、調剤条件での安定性、配合変化 等)

    これらの製剤開発は後発品として積極的に行うべきである。

    先発からジェネリックに切り替えるときには

    医薬品としての有効性、安全性は同等である。

    不純物、添加物が異なるとき :許容範囲の低頻度の副作用の可能性を考慮する

    切り替えて、3 4日の期間は特に観察

    感覚的な変化:色、形、飲みやすさ、舌触り、保存性など

    また、プラセボ効果を考慮する(効果や作用の変化)。切り替えた直後は要観察

    今後、薬局において後発医薬品の使用はさらに進んでゆくと思います。
    われわれ薬剤師は、後発医薬品について正しい知識を持ち、患者さんの
    ために使用推進を行っていかなければならないと思います。

    大桑はなの木薬局  山瀬聡