カテゴリー: 最新事例

  • 田上はなの木薬局にて

    田上はなの木薬局にて

    こんにちは

    田上はなの木薬局の上山です。

    ある日の終わりがけの様子・・

    その日最後の患者様は、なんともかわいい患者様で。

    キッズルームのDVD、アンパンマンにくぎ付けになっていました。

    「アンパン△  ※は、飛べるんだよ ♪」

    と、覚えたての言葉で一生懸命おしゃべりしてくれました。

    お車を取りに行かれたお母様に代わり、

    1歳のお子様とお話し中の薬局長。

    バイキンマンの真似だって一緒にしちゃう!(ジェスチャー付き)

    普段頼もしい卯尾薬局長の、優しいパパな一面を垣間見てしまいました。

    お子様からご年配の方まで、和やかにすごして頂ける薬局を目指しています(^^)

  • 被災地への薬剤師ボランティア派遣 (石川・富山エリア研修会報告)

    被災地への薬剤師ボランティア派遣 (石川・富山エリア研修会報告)

    毎月定例のはなの木薬局 石川・富山エリア研修会を行いました。

    今回は、業務推進部の奥田部長が東日本大震災の被災地のボランンティア活動に参加された際の活動報告ということで、薬剤師、医療事務、薬学部の実習生も参加しての研修会となりました。

    奥田部長が被災地に入られたのは震災後1ヶ月半が経とうとしている時期でありましたが、被災地の僻地、少人数の避難所にはまだまだケアが行き届いておらず、ようやく医療チームが始めて訪れているようなところもあったそうです。

    保険薬局の薬剤師にしかできないことがある

    ということで、このような資料を持参されたそうです。
    いつも飲んでいる薬を無くしてしまった方に聴取する際に実際にお見せして薬を割り出す、これも日頃から様々な処方せんを調剤する機会のある保険薬局薬剤師だからできると。

    お薬手帳の活用。災害時にいつも飲んでいる薬が分からない。そんなときに役立つお薬手帳。この必要性を患者に啓蒙すべきなのも保険薬局の役割。

    必要な薬が不足している場合はOTCで対応する。これも日頃OTCに触れる機会を持ち合わせている保険薬局薬剤師だからこそできること。

    それぞれの立場で誰かのためにできることをする。

    医療を担う立場のもの。
    自身が被災者でありながら、現場に駆けつけた者。震災以降、休みなしでパンク寸前の仮設診療所で、医療を必要とする方のために働き続ける大勢の方。
    それをサポートする遠隔地から駆けつけたボランティアのメンバー。
    その中で我々保険薬局薬剤師、医療事務それぞれが今いちばんしなければいけないことをする。

    一人ひとりの力を結集することでおおきな取り組みへと繋がる。

    もし今ここが被災地となったら自分ならなにをするか・・・
    ディスカッション風景です。
    ・在宅でいつも関わっている患者を訪問する
    ・日頃からお薬手帳の必要性を周知できるよう努める
    ・薬剤師でなくとも、話し相手にだけでも

    等様々な意見が出ました。

    私も薬剤師としてはまだまだ駆け出しではありますが、どんなときでも医療従事者として何かできるように日々自己研鑽していこうと感じました。

                             田上はなの木薬局
    太田 聖絵

  • 第17回 やさか福祉健康まつり の準備

    第17回 やさか福祉健康まつり の準備

    私が実行委員長を務めております、
    「第17回 やさか福祉健康まつり」が、5月29日(日)
    中津川市坂下の総合体育館で行われます。

    本日、順調に準備を行い、
    29の関係団体のブースチェック、音声チェック、司会進行のチェック・・・
    そして、2Fでのバイオリニストの濱島秀行先生による
    「心とからだにやさしい音楽療法」をテーマとする生演奏会の会場準備。

    実行委員の皆さんのおかげで
    ほぼ、打合せどおりにできていたのですが、
    「雨天」の心配が・・・。

    台風2号の接近で、初めての開催中止となるかも・・・しれない↓

  • 第8回とやま清流マラソン

    第8回とやま清流マラソン

    こんにちは、本郷はなの木薬局の松本です。

    5月15日、富山市八尾町の神通川水辺プラザ自然ふれあい学習館を発着点とする『第8回とやま清流マラソン』に参加してきました。

    元々マラソンをしていたわけではなく、健康の為・リフレッシュの為に去年入善扇状地マラソンで5キロ走ったのがスタートです。フルマラソンはもちろん初参加です。練習でも10キロほどしか走ったことのない状態でしたが、30歳になって何かに挑戦したくなって無謀な参加を決めました。

    1周14キロの河川沿いのコースを3周する今回の大会でしたが、目標として

    完走(完歩)

    1周(14キロ)は走りきる

    この2つをたてました。

    復興を願い『頑張ろう日本!』を三唱した後、東日本大震災の被災地を含む34都道府県と韓国から参加した924名(過去最多の参加人数だったそうです。)が、完走目指して一斉にスタートしました。

    1キロ6分程のペースで走り始めましたが、5キロほどで左ひざ、左足首に痛みが走りました。痛くない走り方を探りながら1周走りきり、2週目にさしかかったところで両太ももがつってしまいあえなくウォーキングへ変更となりました。

    コース脇では、たくさんの方の応援や、ボランティアの方々の温かい声援、サポートがありました。その声援の中でも最も印象に残った声援を紹介したいと思います。今回のコースは1周の中でも折り返し地点が2カ所あり、狭いコースを往復する為早いランナー遅いランナーがかなりの頻度ですれ違います。途中歩いていると、今大会にTV番組の収録で参加されていた小島よしおさんから、すれ違う時に「頑張れ!」と声をかけてもらいました。まさか芸能人が、しかも自分も走っていてしんどいはずなのに、励ましてくれたことが僕自身本当にうれしくて、かなり元気が出ると共にファンになってしまいました。その後また小島よしおさんとすれ違う機会があったのですが、その時には小島よしおさんが足を引きずっている状態でした。先程の御礼ではありませんが、「頑張れ!」と声をかけたところ手を振って答えてくれました。本当にいい人です。

    そんな温かいふれ合いを楽しみながら周回を重ねていき、制限時間いっぱいで無事ゴールすることができました。タイムは6時間56分19秒とかなりのスローペースでほぼ最下位でしたが、2つの目標はクリアし、かなりの達成感を味わうことができました。この達成感は応援してくれた方々、エイドでサポートして下さったボランティアの皆さまのおかげだと思います。本当にありがとうございました。

    遅くなりましたが、一緒に参加して下さった明祥株式会社の野沢さん、本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

    これでしばらくフルマラソンには参加することはないと思っていましたが、翌日の富山新聞になぜか応援に来ていた娘の写真入りの記事が…。『パパや他の選手を応援した。みんなかっこよかったけど大変そうだった。来年も来て応援したい。』来年に向けてトレーニングを開始しようかなぁ…。

  • 嬉しかったこと・・・

    嬉しかったこと・・・

    みなさんこんにちは^^

    ひとりごと・・・開始したのになかなか継続できてませんでした^^;

    一昔前は「禁煙」ネタでお話をしていたのですが、

    タバコのない世界が当たり前になり、次第にUPすることすら忘れていました・・・

    現在も快調に禁煙中です。でも、もうこの言葉も当てはまらないのかも知れません。

    禁煙しているという感覚が全くないからです。

    むしろ、人の煙が気になって仕方がありません(笑)

    あっ・・・本題を!

    本日5月3日(火) そう現在GW真っ盛りです。なのに私は、大徳店の施設調剤の期限に追われていまして

    フル稼働でせっせと調剤をしています。

    「やばいな・・・到底一日で間に合う数ではないぞ・・・・」

    「GWはすべて潰れるかな・・・」

    そう感じていた時に、勝手口でなにやら音がしました。

    「おつかれさまでーす!」「手伝いにきました。」と北島さんのいつもの元気な声がしました。

    聞いてみると朝一で私用があったけど終わりましたし、気になったので来てみましたとのことでした。

    この心遣いを本当にうれしく思いました。

    今現在、弊社では新しい取り組みとして共通の行動指針「道標」を作成いたしました。

    この「道標」に沿った考え方や、

    行動ができる集団であれば、お互いを思いやり

    コミュニケーションを密にすることができ、チームワークの向上にも

    繋がると確信しています。今日のこの出来事もその内の一つと思い一人で感動していました^^

    当日はU君にも手伝っていただき、三人がかりで夕方6時まで調剤を行いました。

    おかげさまでGWが潰れる事態はなくなりました(笑)

    二人には改めて感謝です。本当にありがとうございました。

    勝村 弘人

  • 平成23年度 全体会議 開催

    平成23年度 全体会議 開催

    5月1日(日) AM10:00   PM 4:00
    高山市にある飛騨世界文化センターにて
    『 平成23年度 はなの木薬局 全体会議 』 を開催いたしました。

    毎年、全社員が集う大きなイベントで、志を確認し、士気を高め、社員の成長を
    感じる大切な1日です。

    「はなの木薬局」は開局して10年が経過し、岐阜・長野・石川・富山という
    広範囲での店舗展開をし、足跡をしっかり残す程、「団体」にふさわしい規模と
    なってきました。
    この規模になると、共に山を登るのに、めざす頂上を指し示し、行動指針を
    明確にしないと、はなれ離れになったり、道を踏み外すような社員もいるように
    危機感も感じておりました。

    そこで今回は、行動指針が社員に浸透するように『 道標 』 と称したカードを
    創作し、プロジェクトメンバーによる発表を行いました。

    この内容を少し、報告致します。
    まず、私の個人的な感想ですが、
    プロジェクトメンバー6名の成長と与えられた役割に対する責任感がものすごく
    感じられ、感謝と感動の全体会議となりました。


    (発表風景)

    さらに、永年10年勤続表彰の場が設けられ、社長から、感謝状とお礼の記念品が
    渡され、私はその光景を見て涙を流さずにいられませんでした。


    (永年10年勤続表彰の社員)

    今までの10年に対する「感謝」、そしてこれからの10年へ向けての「希望」。
    両面を十分に感じる1日でした。


    (発表を行うプロジェクトメンバーの上山さん)

    これからの、はなの木薬局の果たす役割に、大きな期待をよせています。
    社長も述べられておりましたが、「企業は人なり」です。
    このはなの木にいる社員は、本当に誇れる人財ばかりです。


    (ロールプレイングで活用方法を手本を演じる女性3人)

    「質」と「和」を大切にし、このまちで最も魅力的な薬局を創りましょう!!

  • 田上はなの木薬局のご紹介

    田上はなの木薬局のご紹介

    金沢市にあります 「 はなの木薬局 田上店 」が開局し、
    無事に1か月が経過致しました。

    田上店の特徴は、

    まず、患者さまのプライバシー保護を最優先とした
    「ナンバーディスプレイでのお呼び出し」です。

    お話しして頂いた内容も、外からは聞こえにくい作りで、お薬を
    お渡しさせて頂いております。

    たまに、お母さんが見えなくなって探してしまうお子様も・・。
    小さいお子様をお連れの場合は、なるべくお席でお伺いさせて頂きます。

    そして、セルフメディケーション(病気にならない体作りを自ら取り入れる
    こと)へのお手伝いとして・・・

    体に様々な良い効果をもたらす成分をたっぷり含んだ、
    ハーブ・アロマをお勧めさせて頂いています。

    時期に合わせて、‘本日のハーブティー’の試飲コーナーを設けております。

    お薬のことはもちろん、ハーブやアロマを通じて、より良い生活を享受する
    お手伝いができるよう、一同日々勉強に励んでおります。

    是非お気軽に、お立ち寄り下さい♪

  • ハーブ・アロマの取り組み 

    ハーブ・アロマの取り組み 

    セルフメディケーションのすすめ

    先月開局致しました、田上はなの木薬局では、メディカルハーブやアロマをおすすめしています。

    西洋の漢方ともいうべきメディカルハーブは、様々な薬効成分を含んでおり、それをお茶で味わったり、香りとして成分を取り入れたり、生活の質自体も豊かにしながら、さらに健康に、とまさに良いことづくしです。

    今は主にハーブティ・アロマオイルの取り扱いですが、これから様々な活用法を取り入れ、ご紹介していきたいと考えています。化粧品や空気清浄ミストなど、応用は幅広いです!99%妊娠線ができないクリームがあったり♪

    私たちがハーブの勉強に取り組み始めたのが、今年の冬、2月でした。

    富山で、ハーブの取り扱いで大変有名な、フローラメディカ西尾薬局の、西尾先生に講義をお願いし、勉強させて頂きました。

    お薬、とりわけ漢方薬と類似する部分が多々あり、大変入り込みやすかったです

    西尾先生、分かりやすいご講義をありがとうございました!

    写真は2月にみんなでこの研修に行った際、お昼に頂いた・・・

    ブラックラーメン!!!

    ・・・塩分十分で午後は活力満点でした!!

    昼からの講義は水を飲みまくり。味はすごくおいしかったです !

    昔、お弁当に白ごはんだけを持ってきていた労働者のために作られたのが、始まりだそうです。

    さて、余談はさておき、田上店では、その日のおすすめハーブティを試飲できるスタイルをとっています。苦手だな、と思う方も案外飲みやすいかも。是非お試しに、ご来局下さい。

    今の時期のおすすめは、まだまだ続く花粉症に有効なハーブをブレンドしたお茶です。

    辛い思いをされている方、一緒に体質改善、症状緩和を目指しませんか!?

    上山 小草

  • 北陸大学フレッシュマンセミナー^^

    北陸大学フレッシュマンセミナー^^

    4月9日(土)In 北陸大学薬学部

    北陸大学薬学部さまにおいて、新入学生約170名を対象にしました

    セミナーへ参加させていただきました。

    フレッシュマンセミナーの「ようこそ先輩」というコーナーで

    実際に社会に出て活躍されている先輩方の現場の生の声をお話し

    させていただくという企画です。

    私は、保険調剤薬局における地域との関わりと、これから必要とされる

    薬剤師像についてお話しさせていただきました^^;

    左から2番目が私です。到着してすぐに新入生と間違えられて、

    違う部屋に案内され、ウロウロしていました(笑)

    新入生のの皆さん、さすがフレッシュでした!

    なんだか同じ空間にいるだけで、希望が湧きそうでした ♪

    保険薬局での業務の紹介と、私の大学時代の話を少し・・。

    大学時代と言ってもまだ3年前なので、割と近い立場でお話させてもらえたのではないかと思います!

    業務内容は、処方せんって何?からお薬をお渡しするまでの流れをお話しさせて頂きました。

    講和終了後、1人の学生さんが見学に来て下さいました。

    調剤薬局に興味があるとのことで、とても嬉しかったです。

    少しでも、これからの進路の参考になることを願っています。

    新入生のみなさんの学生生活が、実りある6年になりますように。

    私もフレッシュな気持ちで頑張ります!

    もりの里店  上山 小草

  • 木曽緩和ケア研修会報告

    木曽緩和ケア研修会報告

    大桑はなの木薬局の山瀬です。

    2月26日〜27日にかけて、緩和ケア研修会に参加しました。以下、講習会の要旨を報告します。

    医師、看護師、薬剤師と様々な職種から研修会の参加がありました。講師やスタッフとして、信州大学附属病院や岡谷、飯田、伊那方面病院の緩和ケアチームの皆さん、木曽病院の緩和ケアチームの方が参加されました。

    1.緩和ケアについて

    一般に、まだ緩和ケア=ターミナルケアと、とらわれがちです。従来のがん医療は、抗がん治療がまず行われ、その後緩和ケアに移行するというかたちでした。

    WHOにおける緩和ケアの定義では、緩和ケアとは、生命を脅かす病に関連する問題に直面している患者と家族の痛み、その他の身体的、心理社会的、スピリチュアルな問題を早期に同定し適切に評価し対応することを通して、苦痛を予防し緩和することにより、患者と家族のQuality of lifeを改善する取り組みとあります。QOLの向上は、結果として治療の予後に良い影響をもたらすことがわかっています。今後の包括的がん医療モデルは、抗がん治療が始まると同時に早期から緩和ケアを必要に応じ有機的に行っていくこととあります。

    質問1:あなたがもしがんになったとしたら、大切にしたいと思うことは何ですか?

    質問2:あなたがもしがんになったとしたら、気がかりなことは何ですか?

    望ましい死を迎えるために、人によって重要だと考えることは異なります。また、がん患者の苦痛は精神的社会的苦痛などもあり多面的です。がん患者の苦痛に対しては全人的に捉えなければなりません。全人的苦痛(Total pain)といいます。これらに対し、医師のみが対処することは不可能であり、看護師・薬剤師・MSWなどチームとしてのアプローチが重要となります。

    質問3:あなたが、治る見込みがなく死期が迫っている(余命が半年以下)と告げられた場合 1.あなたはどこで療養したいですか? 2.最後をどこで迎えたいですか?

    ひとそれぞれに希望する療養場所は異なり、時とともに変化します。緩和ケアは「病気の時期」「治療の場所」を問わず提供され、「苦痛(つらさ)」に焦点があてられます。

    「何を大切にしたいか」は、患者・家族によって異なり、いつでも、どこでも、切れ目のない質の高い緩和ケアを受けられることが大切です。

    2.がん疼痛の評価と治療

    がん患者の痛みの評価、薬物療法、オピオイドの使い方・注意点、非薬物療法・ケア、薬物以外の対処方法についての学習。比較的薬剤師の専門とするところの講義内容でした。

    3.消化器症状(嘔気・嘔吐)

    がん治療において、嘔気・嘔吐の症状はよく見られる場面です。原因として薬剤師がまず想像するのはオピオイドによる副作用ですが、原因は病状の進行や他の原因も考えられます。原因を的確に検索し評価することで嘔気・嘔吐の治療を行うことを学習しました。また治療以外でも、嘔気・嘔吐のケアが重要で、患者さんの環境にも気を配ること(臭気・食事・香水 暖かい食物はにおいが強くなる、安楽な体位をとる、食事の工夫、気分転換等)を学習しました。治療抵抗性の嘔気・嘔吐に対しその他の治療法として、船酔い防止の目的で販売されている「シーバンド」という商品が有効であったという話題も興味深かったです。

    4.がん疼痛事例検討

    グループワーク形式で、がん疼痛の症例の検討を行い、疼痛の評価とそれに基づく適切なマネジメントと、がん患者のtotal painに配慮し対処することを学習しました。医師・看護師・薬剤師がうまくグループ構成できたので、即席の緩和ケアチームの形態がとれました。実際の緩和ケアチームはこのような検討がされているのだろうなという雰囲気が体験できました。

    5.呼吸困難について

    呼吸困難は、がん患者において高頻度に認められQOLを下げる重要な症状です。呼吸困難とは「呼吸時の不快な感覚」という患者の主観的な症状であるということです。薬物療法のみならず、環境調整(患者の楽な姿勢、においなど不快感に対処、不安への対応等)のケアも症状緩和に重要であることを学習しました。

    6.ロールプレイ(オピオイドの導入をスムーズに行う)

    オピオイドの導入については、既に病院で説明を受けてくるので、一からの説明は薬局ではまず経験がありません。しかし、副作用の適切な説明や患者本人や家族の不安などに対応する機会は日常業務ではよく経験することです。患者や家族の表情などにも注意し、丁寧な説明や言語以外のコミュニケーションにも心掛けることを再認識しました。

    7.精神症状(気持ちのつらさ)について

    がん治療中において、気持ちのつらさは患者のQOLの低下をまねいたり、死にたいという思いが強まったり(最悪の場合自殺につながる)、治療意欲を奪う等様々な悪影響をもたらします。気持ちのつらさはどうやって評価するか、気持ちのつらさに対するケアは何を行うか、薬物療法には何を用いるかを学習しました。ケアとして、まずはじっと患者の言葉に耳を傾けることが大切です。場合によっては専門家(精神科医)へのコンサルテーションを行います。

    8.精神症状(せん妄)

    せん妄は、終末期がん患者の30〜40%に合併し、死亡直前においては患者の90%がせん妄の状態にある誰もが経験する精神症状です。せん妄も、様々な悪影響をもたらします(危険行動による事故・自殺、家族とのコミュニケーションの妨げ、家族の動揺、医療スタッフの疲弊等)。原因の検索、治療、家族への適切な説明などを学習しました。

    9.がん医療におけるコミュニケーション(がん医療におけるコミュニケーションについて)

    悪い知らせを伝えるというテーマでコミュニケーション技術について学習しました。特にがんにおいて悪い知らせを使える際は、患者(家族)のみならず伝える側(医師)のストレスも相当なものということがわかりました。日常業務では直面しないケースですが、共感、同意、傾聴というコミュニケーションに重要なポイントを再認識しました。

    10.地域連携と治療・療養の場の選択(グループディスカッション)

    緩和ケアの地域連携の問題点、解決策を検討しました。一番の問題点となるのは、やはりマンパワーの不足のようです。個人レベルでも、まだ緩和ケアについて知識や情報が不十分であることも課題でした。

    感想

    今回の研修会は、医師・看護師・薬剤師と違う職種のメンバーが同じ講習を受ける形で、普段の仕事の中で、特に保険薬局に勤務する薬剤師は、医師や看護師と同じテーブルで議論を交わす機会は少ないので、大変貴重な体験ができました。ロールプレイのセッションでは、医師や看護師の患者に対しての対応や言葉使いなどみることができ、大変参考になりました。薬剤師は薬の説明や副作用の説明に集中してしまいがちです。ただ話を聞いてあげるだけで、楽になる患者さんもいます。まずは、患者さんの顔をみて話を聞くことを心がけたいものです。