カテゴリー: 本郷店

  • 在宅緩和ケア県民フォーラムに参加して

    在宅緩和ケア県民フォーラムに参加して

    7月24日(日)、富山県富山市のボルファートとやまで開催されたフォーラムに参加してきました。【がんの最後は大切な人と共に 住み慣れた家で看取る文化の再生を 】というテーマのもと、千葉よりいらっしゃった さくさべ坂通り診療所院長 大岩孝司先生の講演をはじめ、県内の在宅緩和ケアに積極的に取り組む医師・看護師による取り組み紹介が行われました。

    がん患者の在宅緩和ケアを専門的に行っていらっしゃる大岩先生からは『誤解だらけのがんの痛み』という演題の講演がありました。がんについて、特に終末期といわれるがんの状態での誤解がはなはだしい。「がんは最後に痛くなり、その苦しみで七転八倒する」「最後は意識がなくなる」「モルヒネを使うと、幻覚が出てわけがわからなくなる」…など。これらの誤解は、患者様やそのご家族だけではなく、医療従事者にも多くみられるそうです。私自身も緩和ケア=麻薬、疼痛コントロールというイメージしかありませんでしたが、先生のお話を聞き、全人的苦痛という考え方を学びました。患者様の話をしっかり聞き、何を不安に思っているかを把握し、痛みの閾値を上げることができるようなサポートが出来るようになっていきたいと思いました

    次に県内での取り組み紹介として5名の方が報告されました。

    まずお母様をご自宅で看取られた、ご遺族の方のお話がありました。自宅での療養期間は長くはなかったそうですが、幸せな時間だったとお話されていました。スライドの中のご本人を囲んでの写真は、ご本人そしてご家族の笑顔がとても印象的でした。

    次に富山赤十字病院 緩和ケア認定看護師の村上さんより、急性期病院の緩和ケアチームの看護師として活動する中で、患者様より「家で過ごしたい」という気持ちをたくさん聴いてこられた、その経験を踏まえて、心地よい時間を過ごしてもらえるように、医師や訪問看護師などと連携を図りながら、療養場所の選択についてお手伝いし、生活の質を高めるようにケアをしているという報告がありました。

    3人目は富山県済生会高岡病院緩和ケア委員長 医師の村上先生より、済生会高岡病院での実際の取り組みについて報告がありました。在宅療養を行う上で、病院側は地域へ丸投げではなく、安心と信頼をいかに継続するかを真剣に考えて、無理なく取り組める内容を検討するということが重要だそうです。村上先生の緩和ケアチームは、訪問診療を行っており、開業医が行うことができない在宅での医療を提供し、開業医の先生との連携をうまくとっているそうです。患者様としても、在宅に移ることで病院から追い出されたと感じる方が中にはいらっしゃるそうですが、いつでも病院も患者様を診ていますよという安心感を与えることがそのような不安を解消できるのではないかと報告されていました。

    4人目は高岡市医師会訪問看護ステーション 看護師の野田さんより在宅での症例の報告がありました。訪問看護師の看護内容の説明や患者様の希望に寄り添いたいという気持ちには、私たち薬剤師が見習うべきところをたくさん感じました。

    最後に新川地域在宅医療療養連携協議会 医師の川瀬先生より、開業医の立場から新川地域における在宅緩和ケアへの取り組みについて報告がありました。「患者さんが退院してご自宅へ帰った時に、普段から顔見知りのかかりつけ医が訪問診療を行う」というような考えを持った開業医が集まって、連携病院の協力と多職種の参加・協力により在宅に取り組んでいる様子を発表されました。多職種との連携で私がとても興味を持ったのは、あんしん在宅ネットにいかわの情報共有ツールを用いた、情報のやり取りです。訪問後の報告を全職種が見ることができ、さらには問題点を提起すると多職種で検討することができるそうです。

    先生のまとめのお話の中で、「最後を自宅で迎えることができなかったとしても、それまでの自宅での生活・療養にご家族が関わり、それをサポートすることには大きな価値がある」とありました。今回のような在宅で看取るというテーマは、病院で看取ることになったときの患者様やその家族が敗北感のような感情を感じてしまう可能性がありますが、そうではないんだということを優しくお話されていたのが印象的でした。

    その後フロアとの意見交換がありました。実際にお子さんをがんで亡くされたお母さん、今現在ご家族ががんとなり、余命宣告をされたご家族より助言者や報告者に質問がありました。その後も活発な意見交換があり、最後に薬剤師としてフロアより発言を求められました。

    薬剤師が在宅緩和ケアを含む在宅医療の現場で、どのようなことができるのか、また今後の取り組みについて以下のような話をしました。

    『薬剤師は処方されたすべてのお薬、麻薬も含めて管理を行い、疼痛コントロールがうまくできているか、副作用は出ていないか、定時薬やレスキュー薬の飲み方使い方が間違っていないかなどしっかりと確認します。現状、現場では訪問看護師やヘルパーが、貴重なサービスの時間を削って、お薬の管理を行っているケースが多いと聞いていますが、そこで、薬のことを薬剤師に任せていただくことで、本来行うべき業務を優先することが可能となり、より患者様のニーズに合ったサービスを提供できるのではないでしょうか。このように麻薬管理を含めて薬剤管理を薬剤師が行うことで他の職種の方々の負担軽減に努めていきたい。』『次に、今後の取り組み、課題としては、医師、看護師をはじめ他職種の方々との連携をより一層、密にとりあっていくこと。連携を取り、患者様の情報を共有することで、私たち薬剤師も在宅医療のチームに参加し、患者様そしてご家族の方々のQOL向上に励んでいきたい。手探りではありますが、在宅医療チームの一員として薬剤師に何ができるのかを、しっかりと考え、行動していきたい。』

    与えられた3分間の中で、薬剤師として在宅緩和ケアの現場で何ができるかということを精いっぱいアピールしてきました。打合せも含め今回の報告者の方々といろいろお話させていただきました。薬剤師としての力のなさを痛感し、今後より一層の努力しなければいけないということを強く思いました。

    本郷はなの木薬局
    松本 裕樹

  • 石川・富山エリア研修会のご報告 『 症例報告会 』

    石川・富山エリア研修会のご報告 『 症例報告会 』

    こんにちは!

    今回は、去年に引き続き2回目の症例報告会です!

    前回、自分は発表する立場だったのでドキドキでしたが、今回は聞く側です。

    これは心に余裕があるってもんですよ^^

    まずは、6月に開局したばかりの『 上飯野はなの木薬局 』 から

    「配合錠の併用によりARBの重複、それによる1日最大投与量の超過」

    実は自分、未だに2種の配合錠の重複処方は見たことがなかったりします。

    お次は、『 田上はなの木薬局

    「薬剤の継続服用による不信感や不安の解消、皮膚科領域におけるビオチン散、レベニンS散処方の目的」

    同じような処方の患者様がいるので、これで対応の幅が増えますね。

    続いて、『 もりの里はなの木薬局

    「潰瘍性大腸炎について」

    身近な体験も交えた発表で、色々と見習わなければならない所が沢山ありました!

    続いて、『 本郷はなの木薬局

    「在宅での確認事項」

    今後増えていくであろう在宅療養支援、その手順の勉強をする良い機会でした。

    処方薬の配達で患者様に直接会って話しをする事はよくあるのですが、それに近い物を感じました。想像していた物より難しい事ではないのかもしれませんね!

    最後に、我らが 『 大徳はなの木薬局 』!

    「トレーシングレポート(施設間情報連絡書)」

    処方薬による副作用を、トレーシングレポートを活用して解決した症例です。

    その後、何グループかに分かれてトレーシングレポートに関する症例についてのディスカッションを行いました。

    ディスカッションのまとめを発表するのですが、ココでまさかの発表者に選ばれてしまいました。

    最後まで油断できないところが恐しい・・・。

    各店舗で傾向の違う報告会でした。お互いに情報が共有できて、とても有意義な時間だったと思います。

    でもやっぱり、発表は緊張するから苦手だなぁ(笑)

    大徳はなの木薬局
    米島 聡

  • 石川・富山エリア研修会報告 『うつ病と躁うつ病 ?私たちに何ができるのか?』

    石川・富山エリア研修会報告 『うつ病と躁うつ病 ?私たちに何ができるのか?』

    今回は、もりの里店の上山薬剤師が『うつ病と躁うつ病』というテーマで発表してくださいました。

    うつ病の病因は様々ですが、その仮説として
    1.脳内のドパミン・ノルアドレナリン・セロトニン等のモノアミンが減少することによって発症するモノアミン仮説

    2.モノアミンが作用する受容体が多いために神経伝達機能が亢進しているという受容体仮説

    3.神経細胞の成長を調整する脳細胞の増加に不可欠なBDNF:脳由来神経栄養因子が関与しているのでは
    ないかという仮説があります。

    他にも鉄欠乏性貧血や甲状性疾患、歯科治療で歯に詰める重金属も病因となることがあります。

    現在では5人に1人が羅患し、誰でもなりえる現代病の一つと言えます。

    うつ状態であってもうつ病とは限らず、抑うつ気分や興味・喜びの喪失の継続等、診断基準が確立されています。

    うつ病の患者様にとって一番の仕事は休養と十分な睡眠であり、それと平行して体のなかでおこっている異常を
    薬で修正するという認識が必要です。

    (発表してくださった上山薬剤師)

    次に、躁うつ病とは躁病相とうつ病相を繰り返す病態と単純に思われがちですが、はっきりした躁病相がない場合もあり、
    こういった場合が続くとうつ病と見分けるのは難しくなります。

    また、症状がおさまっていても放っておくと多くの場合再発し、経過とともに再発の間隔が短くなるため、治療としては再発を
    防止することが必要不可欠となります。

    この二つの疾患は似ているようで全く異なり、違う経過や薬物療法となります。うつ病は第一選択薬に抗うつ薬や、補助的に
    抗不安薬を投与するのに対して、躁うつ病は気分安定薬やクエチアピン、ラモトリジンが使用されます。第一選択薬に抗うつ薬を
    投与するのは症状の悪化を招くことがあるためです。

    (質疑応答の様子)

    今回、実際に上山薬剤師の周りで発病された方々のお話や治療経過をお聞きしましたが、ご本人は本当に辛い思いを
    沢山されていました。本人が一番辛いのは当然ですが、特に躁病相を支える周りのご家族の努力であったり、うつ病相の
    患者様のための環境の配慮であったり、周囲の協力なしには治療を為しえないということです。

    思うようにいかない自分、接する周りの方との折り合い、薬の副作用、そして私たち薬剤師の対応でも辛い思いをされたとのことでした。

    言葉はほんの少しニュアンスが違うだけで捉え方が変わること、話し方や表情、目線・・・当たり前のことではあるけれど、
    患者様と接するその一瞬一瞬を大切にしなければならないと強く思いました。

    今回は大変勉強になったと同時に、患者様の背景を考えさせられる機会を頂いたように感じています。

    上山薬剤師、ありがとうございました!そしてお疲れさまでした♪

    もりの里はなの木薬局  浅井 真依子

  • 被災地への薬剤師ボランティア派遣 (石川・富山エリア研修会報告)

    被災地への薬剤師ボランティア派遣 (石川・富山エリア研修会報告)

    毎月定例のはなの木薬局 石川・富山エリア研修会を行いました。

    今回は、業務推進部の奥田部長が東日本大震災の被災地のボランンティア活動に参加された際の活動報告ということで、薬剤師、医療事務、薬学部の実習生も参加しての研修会となりました。

    奥田部長が被災地に入られたのは震災後1ヶ月半が経とうとしている時期でありましたが、被災地の僻地、少人数の避難所にはまだまだケアが行き届いておらず、ようやく医療チームが始めて訪れているようなところもあったそうです。

    保険薬局の薬剤師にしかできないことがある

    ということで、このような資料を持参されたそうです。
    いつも飲んでいる薬を無くしてしまった方に聴取する際に実際にお見せして薬を割り出す、これも日頃から様々な処方せんを調剤する機会のある保険薬局薬剤師だからできると。

    お薬手帳の活用。災害時にいつも飲んでいる薬が分からない。そんなときに役立つお薬手帳。この必要性を患者に啓蒙すべきなのも保険薬局の役割。

    必要な薬が不足している場合はOTCで対応する。これも日頃OTCに触れる機会を持ち合わせている保険薬局薬剤師だからこそできること。

    それぞれの立場で誰かのためにできることをする。

    医療を担う立場のもの。
    自身が被災者でありながら、現場に駆けつけた者。震災以降、休みなしでパンク寸前の仮設診療所で、医療を必要とする方のために働き続ける大勢の方。
    それをサポートする遠隔地から駆けつけたボランティアのメンバー。
    その中で我々保険薬局薬剤師、医療事務それぞれが今いちばんしなければいけないことをする。

    一人ひとりの力を結集することでおおきな取り組みへと繋がる。

    もし今ここが被災地となったら自分ならなにをするか・・・
    ディスカッション風景です。
    ・在宅でいつも関わっている患者を訪問する
    ・日頃からお薬手帳の必要性を周知できるよう努める
    ・薬剤師でなくとも、話し相手にだけでも

    等様々な意見が出ました。

    私も薬剤師としてはまだまだ駆け出しではありますが、どんなときでも医療従事者として何かできるように日々自己研鑽していこうと感じました。

                             田上はなの木薬局
    太田 聖絵

  • 第8回とやま清流マラソン

    第8回とやま清流マラソン

    こんにちは、本郷はなの木薬局の松本です。

    5月15日、富山市八尾町の神通川水辺プラザ自然ふれあい学習館を発着点とする『第8回とやま清流マラソン』に参加してきました。

    元々マラソンをしていたわけではなく、健康の為・リフレッシュの為に去年入善扇状地マラソンで5キロ走ったのがスタートです。フルマラソンはもちろん初参加です。練習でも10キロほどしか走ったことのない状態でしたが、30歳になって何かに挑戦したくなって無謀な参加を決めました。

    1周14キロの河川沿いのコースを3周する今回の大会でしたが、目標として

    完走(完歩)

    1周(14キロ)は走りきる

    この2つをたてました。

    復興を願い『頑張ろう日本!』を三唱した後、東日本大震災の被災地を含む34都道府県と韓国から参加した924名(過去最多の参加人数だったそうです。)が、完走目指して一斉にスタートしました。

    1キロ6分程のペースで走り始めましたが、5キロほどで左ひざ、左足首に痛みが走りました。痛くない走り方を探りながら1周走りきり、2週目にさしかかったところで両太ももがつってしまいあえなくウォーキングへ変更となりました。

    コース脇では、たくさんの方の応援や、ボランティアの方々の温かい声援、サポートがありました。その声援の中でも最も印象に残った声援を紹介したいと思います。今回のコースは1周の中でも折り返し地点が2カ所あり、狭いコースを往復する為早いランナー遅いランナーがかなりの頻度ですれ違います。途中歩いていると、今大会にTV番組の収録で参加されていた小島よしおさんから、すれ違う時に「頑張れ!」と声をかけてもらいました。まさか芸能人が、しかも自分も走っていてしんどいはずなのに、励ましてくれたことが僕自身本当にうれしくて、かなり元気が出ると共にファンになってしまいました。その後また小島よしおさんとすれ違う機会があったのですが、その時には小島よしおさんが足を引きずっている状態でした。先程の御礼ではありませんが、「頑張れ!」と声をかけたところ手を振って答えてくれました。本当にいい人です。

    そんな温かいふれ合いを楽しみながら周回を重ねていき、制限時間いっぱいで無事ゴールすることができました。タイムは6時間56分19秒とかなりのスローペースでほぼ最下位でしたが、2つの目標はクリアし、かなりの達成感を味わうことができました。この達成感は応援してくれた方々、エイドでサポートして下さったボランティアの皆さまのおかげだと思います。本当にありがとうございました。

    遅くなりましたが、一緒に参加して下さった明祥株式会社の野沢さん、本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

    これでしばらくフルマラソンには参加することはないと思っていましたが、翌日の富山新聞になぜか応援に来ていた娘の写真入りの記事が…。『パパや他の選手を応援した。みんなかっこよかったけど大変そうだった。来年も来て応援したい。』来年に向けてトレーニングを開始しようかなぁ…。

  • 『 無菌調剤技術研修 』 に参加してきました

    『 無菌調剤技術研修 』 に参加してきました

    昨年末、『 富山県薬剤師会 会営富山中央薬局 』 に無菌調剤室が設置され、

    地域の在宅医療を担う保険調剤薬局の薬剤師対象に、実技研修が開始されました。

    現在、『 本郷はなの木薬局 』 ではTPNの輸液を調剤していますが、

    混合の経験はありません。

    医師から要望の声が全くないわけではありません。混合したくてもできない!(>_<)

    ちょうどそんなとき、この研修の案内をいただきました (^o^)/

    さっそく、この 『 無菌調剤技術研修 』 に奥田部長と参加してきました。

    会営富山中央薬局 田中先生のご指導のもと、約1時間の実技研修を受けてきました!

    今回はその様子を報告したいと思います。

    まず、研修のながれを説明していただきました。

    真剣な面持ちの奥田部長です ( ..)φメモメモ

    ここは準備室なんですが、ここに入る前にまず専用のシューズに履きかえます。

    準備室にあるこの写真の箱、パスボックスといいます。

    名前のまんま、準備室とクリーンルームをつなぐ通路になっています。

    薬品や必要機材をここから搬入します。

    ここで忘れてはいけないのが、消毒用エタノールです!搬入物すべてにエタノールを噴霧します。

    次に、前室にてメディカルキャップ、滅菌マスクおよび滅菌ガウンを着用し、手指を消毒します。

    さらに専用サンダルに履き替えます。

    クリーンルーム内での正装した二人です(^ ^)

    足洗い槽にて靴底を消毒後、クリーンルームに入りました。

     

    ここで滅菌手術用手袋を着用したのですが、

    『着用時、外側を素手でふれてはいけない、触れていいのは内側だけ!』

    これがなかなか苦戦しました(@_@;)

     

    さて、ここから実際の混注作業です!!

    作業台、ワゴン、クリーンベンチ内を消毒用エタノールで清拭後、薬品や機材を並べます。

    もちろん、ここでも薬品や機材は消毒用エタノールを噴霧します!

    残念ながら実際の混注風景はありませんが、田中先生の指導のもと、

    高カロリー輸液に生理食塩水や、薬品を注入しました。

    ここでもしっかりと消毒をおこないながら、慎重に注入しました。

    (私は、注射器で、アンプル内の薬液を最後までしっかり吸い上げるのに苦戦しました…。)

    注入後、ツインバックの隔壁を破壊ししっかり混合しました。

    それぞれ、処方内容をラベルにして貼ってあります!

     

     

    出来上がった薬品を、ポリフィルムバックに入れてシーラーを用いて脱気・封をします。

    これが、なかなか空気がうまく抜けずに何度もやり直しました…

    封したものを、パスボックスに入れ作業終了です!

    お疲れ様でした (^o^)/

    今回、研修を受けてみて消毒の回数に驚きました。

    ほぼ全工程に消毒はついてまわります。

    高カロリー輸液は培地のようなものなので、当たり前といえば当たり前なのですが、

    細菌繁殖には本当に気をつけなければなりません。

    今回は研修でしたが、今後患者さまの混注を行う際には、より一層気をつけて行いたいと思います。

    最後になりましたが、田中先生ご指導ありがとうございました m(__)m

    本郷はなの木薬局
    松本 裕樹

  • 石川・富山エリア研修会報告 『 スタチン系薬剤の特性について 』

    石川・富山エリア研修会報告 『 スタチン系薬剤の特性について 』

    今回は、富山県富山市本郷町にございます 『 本郷はなの木薬局 』
    の福島薬剤師が 『スタチン系薬剤の特性について』 という演題で発表を
    してくださいました。

    脂質異常症という疾患のお話から始まり、各スタチン系薬剤の特徴までしっかりと
    盛り込まれており、幅広い演題に対し細部まで行き届いたお話でした。

    まず疾患の基礎として、TC (Total Cholesterol:総コレステロール) の
    人の体内での代謝から勉強しました。外因性コレステロールの摂取が増えると、
    内因性コレステロールの生成が減るなど、人の体は実に本当にバランスがとれた
    組織です。
    『脂質異常症』 と一口に言っても、高値を示すリポタンパク質の種類によって、
    引き起こす病態や治療法など様々に違いがあります。コレステロール摂取を制限
    するのは、LDL (Low Density Lipoprotein) 高値の場合、エネルギーや
    アルコール摂取を制限するのは、カイロミクロン/VLDL (Very Low Density
    Lipoprotein) 高値の場合 ・・・ など、食事制限の方法も違ってきます。

    学生の頃とは異なり、これらを勉強する際に、目の前に患者様の存在を感じられる
    ようになった気がします。

    < 緊張しながら発表中の福島薬剤師 >

    次に、演題のメインである、スタチン系薬剤の各特色について発表をして
    頂きました。

    各スタチン系薬剤の、構造的特徴・代謝、半減期、横紋筋融解症発症率、
    薬物相互作用など、現場の薬剤師として興味深いデータが多くあげられました。
    参考にされた文献が大学病院薬剤部出身、大学院薬学研究科教授によるもの
    であったこともあり、薬学的観点から非常に興味深かったです。

    『グレープフルーツジュースとの相互作用』は、カルシウム拮抗剤処方時の
    初回服薬指導では必須です。
    しかし、添付文書に記載はありませんが、このスタチン系薬剤にも、グレープ
    フルーツとの相互作用注意をするものがあり、裏づけがあるデータも取れて
    いるということでした。

    余談ですが、ほとんどのカルシウム拮抗剤で、このグレープフルーツとの相互作用に
    関する注意書きが薬剤情報提供文書に記載されます。ですが、本当に注意が
    必要なのは、そのうちの一部であるはずです。

    私たちは、本来の情報と大まかな範囲の情報とをしっかり見極めることが大切であり、
    そこが専門性発揮に繋がるのだなと、改めて感じました。

    今回の発表内容を踏まえて、食事療法を実施しているのに検査値が改善されない
    などの主訴に、どうお話させて頂いたらよいかなど、議論を呼びました。
    原発性であれば、先述した高値を示すリポタンパク質の違いにより説明されます。
    実際にお話を聞いてみると、制限しているのは魚介や卵だけ、という可能性もあります。
    それで良い場合も、あるいは不十分な場合もあるということでした。

    医療の世界は、勉強するたびに本当に奥が深いと実感させられました。
    今回のお話は、私たちが基本とする添付文書から、さらに1歩超えたものであり、
    大変勉強になったと同時に、意識向上にも繋がりました。

    福島薬剤師、どうもありがとうございました!!

    もりの里はなの木薬局
    上山 小草

  • 石川・富山エリア研修会 『 海外(アメリカ)研修報告 』

    石川・富山エリア研修会 『 海外(アメリカ)研修報告 』

    石川・富山エリア合同にて行っている社員研修会で、曽我専務に海外研修に

    参加されたご報告をしていただきました。

    今回の海外研修は、『日本保険薬局協会』が毎年企画している研修で、

    アメリカのシアトルにて、病院、薬局、大学等を見学された時の内容に

    ついてお話されました。

    項目を大きく分けると・・・

    アメリカの薬剤師がおこなっている主な仕事について

    アメリカの健康保険制度について

    アメリカの薬局での薬剤師の仕事について

    メールオーダーでの調剤について

    でした。

    そのうち、今回は と についてお話したいと思います。

    アメリカで医薬品を扱う職種としては「pharmacist」 と「technician」がありますが、

    各々がどのように作業をしているのかを、ビデオ映像と一緒に説明していただきました。

    見ていると、薬剤師はそれらしい格好をしてひたすら電話や書類を見ていて忙しそうに・・・。

    その傍ら、大勢のテクニシャンは私服を着てラフな感じでピッキングどころか投薬まで

    しています (ーー;)!!

    お話によると、ここの薬局では薬剤師はひたすら処方チェックや確認作業を

    していたとの事です。アメリカの薬局全かは不明ですが、薬剤師が実際に

    患者さんとお話していなかったことについてはたいへん驚きでした。

    次はメールオーダー調剤についてですが・・・

    メールオーダー調剤は読んで字の如く、何かしらの電子媒体で処方データ

    (処方せん)が送られ、それを調剤するというもの。

    ただ、規模がスゴイ!!日本の一般的なショッピングセンターほどの広さで

    1日数十万枚の処方せんを扱い、一両日中に調剤された薬が届けられると

    いう業態。 薬局というより工場といった感じですね 。

    さすがアメリカだ 壮大だな と思うのですが、そこには薬剤師や薬局が

    どのように患者の服薬における安全を担保しているのかが疑問でした。

    そこにはいろいろな企業として、成り立つようなシステム的な背景が

    あるようで、とても複雑との事です・・・。

    日本とアメリカは、同じ人間の社会でも歴史・政治・民族性などいろんな要素で

    医療の考え方や実施に違いがあります。アメリカのシステムが優れているとか

    悪いとかでなく、今後日本では薬局がどうあるのか。私たちがどうあるべきかを

    深く考えさせられた内容となりました。

    ちなみに、海外研修の詳細としては同じサイトにご本人が報告されていますので、

    みなさま興味があればぜひそちらも読んでいただきたいです。

    曽我専務、貴重な講演ありがとうございました m(__)m

    大徳店  夘尾

  • 富山地区の歓迎会を行いました^^/

    富山地区の歓迎会を行いました^^/

    みなさんこんにちは^^

    今回は本郷店に入社されました医療事務Kさんの

    歓迎会を行いましたのでご報告いたします^0^/

    とうとう平成生まれの人材が入社いたしました・・・・^^;

    主任のお子様と同年代ということで・・・・・

    kさんはその年代を感じさせない、しっかり者で

    周りのみなさんも非常に感心させられております^^

    お酒は20歳からということで、今回はジュースで乾杯でした。

    希望に満ちたお話ができて良かったです。

    「この会社で良かった」

    そう思える薬局を皆さんと一緒に創っていきましょう^0^!!!

    最後に記念写真を・・・・・「パシャ!!」

    PS)奥田部長シャッターありがとうございました^^;

    医薬事業部

  • 第2エリア研修会  2型糖尿病 —発症・治療薬・予防—

    第2エリア研修会  2型糖尿病 —発症・治療薬・予防—

    先日、浅野 直樹先生(元北陸大学薬学部教授)をお迎えし、
    「2型糖尿病  発症・治療薬・予防 」
    の演題にてご講演をしていただきました。

    はなの木薬局 第2エリア(石川県・富山県)始まって以来、幾度となく社内研修会を行ってきましたが、外部の講師をお招きするという試みは初!北陸大学OBも多く在籍している会社なので、自ずと緊張感も高まり、充実した研修会となりました。

    さて、糖尿病の治療薬といえば、最近登場したDPP-4阻害薬が話題となりましたが、医療の世界は日進月歩!!今度はGLP- アゴニストである「ビクトーザ」の登場が注目されています。

    日本人は遺伝的にインスリンを分泌しにくい遺伝子型を持った人が96%を占めており、生活習慣の欧米化によって、さらに発症のリスクは高まる一方だそうです。
    なんと日本人の6人に1人は糖尿病予備軍だとか・・・

    さらに、糖尿病は自覚症状が出た頃には、時すでに遅し・・・怖いです。

    内臓脂肪を蓄えた小太りの人は特に要注意!!肥大脂肪細胞はインスリン抵抗性の原因となる悪玉物質を多く放出し、善玉物質を減少させるそうです。

    インスリン抵抗性に関連する因子

    ※     アディポネクチン:グルコース取り込み促進、糖新生抑制、脂肪燃焼促進

    ※     レジスチン:脂肪細胞から分泌、インスリン抵抗性を惹起

    ※     PPARγ:肥大脂肪細胞減少、アディポネクチン分泌増加
    →インスリン抵抗性改善

    2型糖尿病は、生活習慣病という名のとおり、高血圧や高脂血症を併発している事も多いです。降圧剤としておなじみのイルベサルタンやテルミサルタンはPPARγを活性化→インスリン抵抗性を改善する為、糖尿病合併の高血圧には第一選択薬だとか。

    インクレチン関連薬は低血糖を起こしにくい薬として、また、従来の糖尿病治療薬で問題であった体重増加を起こさない薬として期待されていますが、これらは今後も目覚しいスピードで研究が進められる事が予測されます。

    このような薬の登場で、生活習慣病患者のQOLの向上を願うばかりです。

    最後になりましたが、大変興味深いご講演をしてくださいました浅野先生、本当にありがとうございました。

    もりの里店 太田