カテゴリー: 研修会・勉強会・学会の報告

  • 10月 石川・富山エリア社内研修会のご報告 

    10月 石川・富山エリア社内研修会のご報告 

    10月度の社内研修会は、はじめに潰瘍性大腸炎という疾患に関して、治療薬を販売している製薬会社のMRさんともりの里店の萩原さんより発表がありました。

     

    潰瘍性大腸炎とは主に大腸粘膜に潰瘍やびらんができる原因不明の非特異性炎症性疾患です。

    症例が少ないためあまりなじみがないとは思いますが、以前、とある方がこの疾患を理由に首相を辞任されたといえば思い出す方もいるかと思います。

    最近、その方が新しく販売されたアサコールというお薬で症状を克服し、政治の大舞台に戻ってきたことでそのお薬も話題になっています。

     

    さて、そのアサコールというお薬は成分がまったく新しいというわけではなく、これまでも治療薬として使われていたメサラジンという成分が入っています。

    成分が同じなのに、これまでのお薬より効果があるのはなぜでしょうか?

    効果のあるお薬とは成分が優れていることはもちろんですが、その成分を体の届けたい場所へ効率良く運ぶことも重要なんです。

    そこで、このアサコールというお薬は「放出制御機構」というものを工夫することで、メサラジンを大腸まで効率よく運べるようになり、良く効くようになりました!

    と、MRさんによる潰瘍性大腸炎とアサコールの説明を聞いた後で、萩原さんの発表でした。正直、MRさんと同じような内容になるのではと思っていました。

     

     

    しかし、はじめこそ疾患の説明などでしたが、途中から萩原さんの実体験を交えた大腸内視鏡検査の説明になり、検査の手順に体験、感情を交えることで、平たくなりがちな説明に奥行きがでて非常に興味深く、わかりやすかったです。

    なかでも、検査前日に飲む下剤の量は通常の何倍にもなるため、かなりの腹痛がくるのではないかと思っていましたが、そんなでもなかったとの感想は経験者でなければわからない貴重な情報でした。

    ほかにも体験を交えた説明が多々ありましたが、それらは普段私たちが文章から得る知識とは違い、検査を受ける患者さん目線での情報であり、大変貴重な知識として得ることができました。

    参加された皆さんの今後に役立つものと思います。

    萩原さんありがとうございました!!

     

     

    次に本郷店の松本さんより高度医療機器継続研修に関する発表がありました。

    高度医療機器という単語はなじみ薄いものだと思いますが、定義は「副作用や機器の機能に障害が生じた場合に生命や健康に重大な影響を与えるおそれがあるもの」とのこと。難しいですね。

    具体的には、血糖自己測定器やペースメーカー、そしてコンタクトレンズも含まれています。

    ほかにも該当するものはたくさんありますが、これらの機器を薬局で販売するためには行政の許可を頂き、定期的に研修を受けることが必要となります。

    ということで教育を受け、大変勉強になりました。

    松本さんありがとうございました!!!

                           大徳店 竹田

  • 9月 石川・富山エリア社内研修会のご報告 ~アロマ・ハーブ研修会~

    9月 石川・富山エリア社内研修会のご報告 ~アロマ・ハーブ研修会~

    9月の研修会はアロマ・ハーブについて行いました。

    元北陸大学教授の浅野先生の研究室を会場としてお借りしました。

    アロマテラピー・ハーブティー・コスメの3ブース×30分の説明をグループに分かれて聞きました。

     

    アロマテラピーのブースではアロマの使い方について説明してくれました。

    アロマオイルは良い成分が凝縮されたもので1滴でも凄く効果のあるものです。

    なので、直に触ったり飲んだりしてはいけません。

    使用方法ごとに最適な滴数がある事を学びました!

    体験学習としてユーカリのオイルを使用しフェイシャルスチームをしました。

    ユーカリはのどの痛みや鼻づまりに効果があるミント系の香りですっきり感があります。

    ハーブティーのブースではお茶の入れ方、パックについて説明してくれました。

    マローブルーのハーブティーの試飲を楽しみました。

    マローブルーはその名の通り、なんとお茶の色が青いのにビックリ。

    更にリトマス試験紙のように酸性のものを混ぜるとピンクに変わります。

    味も飲みやすくて粘液質豊富でのどの痛い時にも効くとなると風邪シーズン是非お勧めしたい一品です。

    ハーブティーと並行してマルベリーのパックも体験!

    乳棒・乳鉢でしっかり粉砕し水を加えて手にパック、見事な美白効果に歓声が上がりました。

    コスメでは薬局で販売している商品について説明してくれました。

    改めて話を聞くとしわ・たるみ・むくみに効くなど魅力的な単語がごろごろでアロマ×コスメの相乗効果に驚かされました。

    ここではジェルプレーンとハーブの粉でお手軽美白体験。

    とても簡単なので毎日使いたくなりました。

    各ブースで色々なアロマの効能・効果、患者さんへのお勧めポイントも学べました。

    どれも欲しい!と思ったのはきっと私だけではないはずです。

    自分も欲しいと思えるアロマ・ハーブ・コスメを患者さんにもこれまで以上に積極的にお勧めしたくなる楽しい研修会でした。

    田上店

    戸山 徳子

  • 9月 岐阜・長野エリア社内研修会のご報告~聴覚障がい者への対応~

    9月 岐阜・長野エリア社内研修会のご報告~聴覚障がい者への対応~

    今月の研修会は大徳店 卯尾薬局長講師のもと「聴覚障がい者への対応」を勉強しました。

    まず、聴覚障がい者の「がい」についての考え方

    障:さしさわる

    碍:物事の邪魔をする、さまたげられる

    害:悪い状態にする、そこなう

     

    聴覚障害者の方は自分が聞こえない事で回りに障「害」を与えてはいないという考えから、「障害者」を「障がい者」と表記するようになったという事を学びました。私は表記の方法が変わっていることを知らず自分の無知さを実感しました。

    聴覚障害の原因から種類、聾唖学校の歴史、聴覚障がい者が生活をする上で困っている事などを教わりました。

    勉強会後、興味を持ち少し調べたところ、アメリカではテレビ番組の約95%が字幕付きに対し日本では未だ数%しか字幕がついていないという実情がある事を知りました。

    「じゃあ今すぐ自分に何ができる!?」というわけではないかもしれませんが実情を知る事で自分の無知の部分を勉強出来た事は本当によかったと思います。

    そして手話実践です!! 

    おはようございます・こんにちは・こんばんはなどの挨拶に続き、指文字を使った自己紹介に挑戦です!!

    聴覚障がい者の方と薬局で接する事はあっても本格的に手話を行うのは初体験!!ペアを組んでお互いの自己紹介を練習しました。

    完全初心者の私としては自分の名前を相手に伝える事がこんなに大変なことだとは・・・。まだまだ練習が必要です。

    行動指針「道標」にもあります「挨拶」

    こんにちは!!!

    少しでも多くの方々にご挨拶が出来るよう、従業員一同これからも努力を続けます。

    坂下店 松葉

  • シムビコートの勉強会をしました

    シムビコートの勉強会をしました

    先日、店舗の勉強会でシムビコートの勉強会をしました。忘れないようにブログに残しておこうと思います。

    シムビコートの勉強会をするのは今回で2回目。なぜならば、新しい用法が追加になったからです。シムビコートは今まで喘息の予防のため(コントローラーとも言われます)に使用されていましたが、発作時に使用することもできるようになったとか。しっかり用法を理解して服薬指導に活かしたいと思いました。

    平成24年4月から承認を受けたというこの用法。喘息発作時に吸入すると短時間型β刺激薬(リリーバーといわれます)と同様に発作の息苦しさを楽にするそうです。

    メーカーのアンケートによると、喘息の患者さんのうち、35.4%が喘息発作発現時でもコントローラーのみを吸入しているというデータがあるそうです。普段の管理にはコントローラーをもちい、発作時にはリリーバーを用いるのが正解なのですが、吸入薬が2種類あることになりどちらを使用していいか混乱している方も少なからずいるようですね。シムビコートは1種類でどちらの使い方もOKなので、そういう面ではメリットがありそうです。

    シムビコートの成分の1つであるホルモテロールは、気道の平滑筋の細胞膜に取り込まれたのち徐々に放出され、β2受容体に作用します。また、短時間型β刺激剤のように直接β2受容体に作用するとされています。よって、発作時にも早く息苦しさを改善することができます(約1分後から効果が出てくるそうです)

    アドエアに含まれるサルメテロールは、平滑筋の細胞膜に取り込まれることは同じですが、直接β2受容体に作用しないので、発作時に使用しても効果が遅くなってしまいます。なのでアドエアにはそのような用法がないのですね。

      

    シムビコートですが、基本的に1日8吸入までです。もし、朝1吸入、夕1吸入している方であれば、頓用で用いることができるのは6吸入までとなります。始めから朝4吸入、夕4吸入している方は、頓用できないわけです。

    頓用
    1吸入 1吸入 6吸入まで
    2吸入 2吸入 4吸入まで
    4吸入 4吸入 頓用はダメ

    ※医師の指示があれば、最高1日12吸入まで可能ですがあくまで一時的

    シムビコートは10吸入くらいは余分に入っているので多少頓用してもOKとのことでした。ただ、「次回の予約までの途中でなくなったらもらいにくるようにしてくださいね」という指導は必要でしょう。

    なお、COPDにも適応が取れていますが、用法は1日2回、一回2吸入のみとなっているので注意が必要です。

    坂下店 夏目

  • 8月 岐阜・長野エリア社内研修会のご報告

    8月 岐阜・長野エリア社内研修会のご報告

    今回のエリア研修会のテーマは、「在宅療養支援について入門編-」でした。

    在宅療養とは何をするのかは、どういう流れで始まるのかというのは、以前行った研修会等で勉強してきましたが、今回は入門ということで、在宅療養を行う上でネックとなる、契約に必要となる書類、作成する書類について学び、それらをどう使っていくのかを学ぶというのが目的でした。

    研修会の初めに、在宅療養に関するアンケートをとりました。内容は、在宅療養の書類に関して説明ができるか?などです。研修会終了後に再度アンケートを取ることで、今回の研修会でどこまで理解が進んだかわかる仕組みです。

     

    在宅療養の流れは簡単に言えば

    医師からの指示 患者との契約 患者宅訪問

    となりますが、処方せんに「訪問指示」を入れてもらう必要があります。そして医師から初回に、訪問薬剤管理指導依頼書・情報提供書をもらいます。それには患者の疾患、既往歴、現在の患者の状態や、訪問時に薬剤師に期待すること(指導依頼)が書かれています。

    訪問薬剤管理指導依頼書・情報提供書を基に、薬学的管理指導計画書を作成します。計画書には患者の服薬状況、副作用、相互作用の有無、介護状況など、訪問時に重点的にチェックする点を記載してあります。計画書は医師とケアマネージャーに提出します。

    訪問の際あたっては、患者の介護保険証の確認が必要です。介護認定があるorなしで保険が違ってきます。

     

    介護認定 保険 契約
    あり 介護保険 必要 居宅療養管理指導
    なし 医療保険 同意のみ 在宅患者訪問薬剤管理指導

     

    次に患者との契約です。実際には患者本人が寝たきりなどの理由で、家族の方が契約するケースが多いです。患者宅に訪問をして契約書の概要を説明し、契約となります。説明に関しては、事前にケアマネージャーの方に説明してもらっておくとスムーズに進めることができます。その際必要となる書類が、①居宅療養管理指導・契約書と②居宅療養管理指導のサービス提供に係る重量事項等説明書です。長い…

    各書類はA3の裏表印刷。両書類とも2つ持っていき、薬局と患者でそれぞれ控えます。各々2つあるので署名は計4回必要となります。

    そして、実際に在宅療養にて患者宅を訪問します。訪問時には訪問薬剤管理指導記録簿を作成します。記録簿には残薬チェック、薬歴(SOAP形式)を記載します。一般的な薬歴にはない食事、排泄、睡眠、運動のチェック項目もあります。これらを記録することで、薬効、副作用、相互作用を見つけるのです。

    訪問薬剤管理指導記録簿より、訪問薬剤管理指導報告書を作成します。報告書には、訪問時の様子、指導内容、他職種への連絡事項(申し送り事項)等を記載します。報告書は、次の月の計画書(薬学的管理指導計画書)とともに、医師、ケアマネージャーに提出します。

     

    今回の研修会では、ここまで説明を受けた後に3人ずつグループに分かれて、患者、薬剤師、医師の役になり、実際の流れを契約書や作成する書類を使って練習してみました。

    そしてもう一度アンケートをとりました。

     

    私自身は在宅療養には、薬局内での調剤のみくらいしか関わっていないので、先輩の方々が記録を付けているのかな?程度しかわかっていませんでした。しかし今回の研修会に参加して、漠然としていた在宅療養に関する知識も、よりはっきり理解ができ、いつでも在宅療養を任されても大丈夫!なんて自信が少し付きました。

     

    坂下店 横井 成尚

  • 7月 石川・富山エリア社内研修会のご報告

    7月 石川・富山エリア社内研修会のご報告

    今回のエリア研修会は「症例報告会」と題して開催されました。

    各店舗で定期的に行っている症例検討の中から選抜された症例を持ち寄り、

    各店の代表者が発表するという大一番です。

     

    大勢の前で発表するため、資料は各店パワーポイントを駆使し、準備万端!

    先陣を切ったのは、「もりの里・田上エリア」代表の北島薬剤師

    「アンチドーピング」について。

    実際にオリンピック選考会に臨む患者様からドーピングの相談を

    受けた例を挙げておられました。

    これからの薬剤師の職能を生かせる場がまだまだ広がるのではないか、

    と期待が膨らむ内容でした。

     

    続いて「富山エリア」代表の松本薬局長

    「フィジカルアセスメントの実施」ということで、

    在宅で患者様と身近に接することで、

    患者様の服薬による状態の変化に気づき、

    お薬の副作用という観点でドクターにフィードバックを行い、

    結果患者様の苦痛、ご家族の苦労を軽減できたという素晴らしい症例でした。

     

    最後は「大徳店」代表の米島薬剤師

    「患者様のDr.に対する不信感 アンガーマネジメントの観点から 」

    というテーマでの症例でした。

    薬局で様々なストレスや怒りをぶつけていかれる患者様を応対することは、

    薬局薬剤師なら誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

    「アンガーマネジメント」という手法を知っておくことで、

    我々もこのような場に相対した時に冷静な判断と応対ができるのではないか、

    ということで、実際に

    “不信感をもった患者様が処方箋を持って来局された場合”

    を想定したディスカッションを行いました。

     

    各グループからは、活発な意見が飛び交い、

    若手からベテラン薬剤師までが各々の経験の中から失敗例や成功例を挙げながら

    「アンガーマネジメント」について学びました。

    アンガーとなった相手をマネジメントするには、

    先ずは自己をマネジメントできることが大切であり、

    日常でも自らの怒りや心の動きを振り返るという習慣を持つ、

    ということが効果的なのだとか。

    この「アンガーマネジメント」の手法は、

    また明日からの業務に活かしていきたいと思います。

     

    大徳はなの木薬局

    太田 聖絵

  • 7月 岐阜・長野エリア社内研修会のご報告

    7月 岐阜・長野エリア社内研修会のご報告

    7月は症例報告とディスカッションを行いました。

    症例報告は2件でした。

    まずは夏目薬局長による在宅支援患者の服薬コンプライアンスに関する症例について発表があり、

    続いて山瀬薬局長によるタガメット錠の適応外処方の症例について発表がありました。

    その後のディスカッションでは、在宅支援において医師やケアマネージャーなど他の職種の方々と、

    どのタイミングで、どのように連携・連絡をとるのかを話し合いました。

    タガメットの適応外処方といえば、石灰沈着症による肩関節・股関節痛などが広く知られているようですが、

    今回は自己免疫疾患の一種で「周期性発熱、アフタ性口内炎、咽頭炎、リンパ節炎症候群(PFAPA)」

    という疾患に処方された例でした。

    PFAPAは毎月のように発熱と咽頭炎などの炎症を繰り返し、抗生物質の投与など、

    感染症に対する治療では効果が得られない疾患で、

    発症のメカニズムには遺伝子が関与していると考えられていますが、

    症例も少なく大学病院でも治療方法などまだまだ研究中の症例報告でした。

    論文はインターネット検索で探すことができ、情報収集に役立ったようです。

    在宅支援の症例では、患者様の残薬チェックから、服薬コンプライアンスの著しい低下が発覚し、

    改善する為には服薬を手助けする外部の手が必要と判断。

    週5日入るヘルパーに服薬のチェックをしてもらえるよう、

    ケアマネージャーを通じて依頼したというものでした。

    患者様やご家族が自力で解決できない問題を改善することができ、

    医師やヘルパー、ケアマネージャーなど他職種連携を実感できた症例としての報告でした。

    ただ、今回の例は氷山の一角に過ぎず、薬剤師が関われた幸運な例であったと思われます。

    こういった問題は、まだまだ埋もれたままになっていることを意識し、在宅支援に拘らず、

    日々の投薬業務でも心しておきたい問題点と感じました。

    最後のディスカッションでは、在宅支援の場で他職種連携を取る際の問題点やその改善策を話し合い、

    医師との連絡はお薬手帳を介して、電子メールにて直接など実用的な意見が出ました。

    また将来像として、インターネットのSNSのような形式で連携を取れるようになれば、

    利便性が増すのでは?など、活発な意見交換が交わされました。

     

    大桑はなの木薬局
    早川 伸子

  • 6月 石川・富山エリア社内研修会のご報告

    6月 石川・富山エリア社内研修会のご報告

    今回は前回に引き続きメディカルハーブ総論ということで、本郷店の上山薬剤師から説明がありました。

    私の勤務する大徳店はまだハーブを扱っておらず、全くといっていいほど知識がありません。今回はメディカルハーブの様々な機能についてのお話でした。フラボノイドやビタミンCなどの抗酸化作用は有名ですが、その他にも植物自らを守るために作られた物質による抗菌・抗ウイルス作用、栄養素の補給などメディカルハーブには多様な機能があります。栄養素としてサプリメントで摂取するよりも、ハーブまるごと摂取するほうが効率よく吸収されるのでお薦めなのだとか。

    エルダーフラワー・コーディアルというハーブドリンクの試飲もさせてもらいましたが、ほどよく酸味があって飲みやすく、とても美味しかったです♪それで尚且つ体にいいのですから嬉しいですよね。

    ハーブについてもっと詳しく勉強し、患者様にも薦められるようになりたいと思います。

    後半は『褥瘡ケアを知ろう! 予防と治療 』をテーマに上飯野店の加藤薬局長の発表がありました。私も10年以上薬剤師をしていますが、実際に褥瘡を見たことはほとんどありません。薬の調剤やドレッシング剤などの手配はしたことはあっても、どんなケアがされているのか、またどんな予防法があるのかなど知らないことばかりです。まず驚いたのは、条件が整ってしまうと本当に短時間で褥瘡が出来てしまうということ。いかに正しい知識をもって予防するか、初期の状態で気付けるかというのが重要であることを学びました。在宅でのケアの中心は知識の少ない家族であることも多いため、薬剤師も正しい知識を持ってアドバイス出来る存在にならなくてはいけないと思います。予防のためにはまずはこまめな体位変換や除圧などの体圧分散ケア、皮膚状態の改善(保湿と清潔)、そして栄養管理がとても大切になるそうです。

    今後在宅患者が増え、私たち薬局薬剤師も褥瘡ケアに携わることも増えてくるでしょう。主に処置にかかわる介護スタッフや家族への薬剤の使い方の指導についてはもちろんですが、服薬している薬が予防や治療の妨げになってはいないかなど薬剤師だからこそできるアセスメントもあるのだということを学びました。

    大徳店 林崎 壽枝子

  • 6月 岐阜・長野エリア社内研修会のご報告

    6月 岐阜・長野エリア社内研修会のご報告

    今回の第1エリア(岐阜・長野エリア)の研修会、前半は武田薬品工業の新薬アジルバ錠について勉強会を行いました。

    医師の治療満足度の高い高血圧治療薬分野での新薬とはどのようなものなのか・・・

    「AT1受容体を選択的に阻害し、また、受容体から離れにくくすることにより、優れた降圧効果を持続することが出来る」とのこと。

    結果、今までなかなか効果の出なかった夜間降圧減弱(non-dipper)型や夜間血圧上昇(riser)型にも降圧効果が得られたとのことです。

    今後の高血圧治療に期待のできる薬剤です。

    後半は横井(景)薬剤師による褥瘡についてのお話でした。

    褥瘡の薬については知っていても、実際の患部の状態やそれに合わせたケアの仕方、患者さまの食事や生活環境等のアドバイスの仕方については知識不足なことも多かったので、とても良い勉強になりました。

    今後は高齢化社会が進み、更に在宅患者さまは増えると考えられます。

    その中で今回研修した内容を活かし、患者さまやそのご家族の方々のお役に立てたらと思います。

    坂下店 吉村 恵美

  • 5月 石川・富山エリア社内研修会のご報告

    5月 石川・富山エリア社内研修会のご報告

    5月の第2エリア定例社内研修会は【メディカルハーブ入門】と【薬学管理における服薬指導検討会(ハイリスク )】について行われました。

    まずはじめに、当薬局で積極的に取り組んでいるメディカルハーブについての研修でした。

    現在一部店舗での取り扱いとなっている為、該当店舗以外のスタッフはなかなか触れる機会が少なく、スタッフの知識共有の為に社内研修会で定期的に学習できることになりました。

    今回は第1回として、上山薬剤師より今後の研修スケジュールやメディカルハーブとはいったいどんなものなのかなど、試飲を交えて発表がありました。

    ハーブとは、「香りがある植物で、生活に役立つもの」の総称だそうで、その意味を初めて知りました。

    日本でも古くから用いられているものもあり、なかでも、キャベツやネギがハーブだというのは驚きでした!

    今後のハーブティーやエッセンシャルオイルなどの研修が待ち遠しいです!

    次に服薬指導検討会ですが、グループディスカッションでについての検討と発表を行いました。1時間という短い時間での検討ですが、3つのグループに分かれ次のことを検討しました。

        店舗や個人で行っているハイリスク薬での業務や工夫

    ハイリスク薬の薬学管理業務での問題点・不安点

    問題点・不安点の解決方法を考案

    『やはりハイリスク薬だからしっかりと説明して副作用を確認しています。  』という情報提供の充実や副作用の未然防止などを実施しているという意見が多く上がりました。

    次に問題点や不安点を話し合うと、さきほど工夫として挙げられていたことを『毎回同じ処方の患者様にはできない』や『返ってきた答えに対してうまく評価・対処できない』などバリエーションの貧弱さが露呈しました。

    そこで、みんなが同じような問題点や不安点を抱えていることを共有し、解決策を練りました。

    当然、個人の知識向上のため自己研鑚を続けることは言うまでもありませんが、個人の経験や知識による差を少なく、患者様すべてに偏りなく投薬・管理ができるよう、各店の主な薬剤についてチェックリストを作ろう、という結論を出したグループが多かったです。

    また、患者様から聞き取りした検査値や体調変化について、薬の効果や副作用などをアセスメントする能力を今後薬剤師として高めていく必要性も認識しました。

    ハイリスク薬を服用している患者様だけではなく、すべての患者様が、積極的に治療に取り組めるような服薬指導を勉強していきたいと思います。

    本郷はなの木薬局 松本